兄の恋人を寝取る弟 その1
「勇人君、今日は終わりにしましょう」
「うん、わかった。唯先生」
時崎勇人(ときざきゆうと)は、家庭教師の上迫唯(かみさこゆい)にそう答えた。
唯は勇人の小さい頃からの知り合いで、そのこともあり勇人の家庭教師をしている。
「だいぶ勉強ができるようになったね、勇人君」
そう言ってにっこりと唯は微笑んだ。
中学生の勇人にとって大学生の唯は大人である。
彼女に微笑みを向けられて勇人の顔が真っ赤になってしまう。
「う、うん…」
俯いたもじもじしながら少年は答えた。
勇人としてはもっと気の利いた言葉を返したいが、言葉が出なくなってしまう。
(唯さんと恋人になれたらどんなに良いだろう…)
勇人は唯に淡い恋心を抱いている。
「じゃあ、復習しておいてね」
「うん、じゃあね、唯先生」
そうして、唯は帰っていった。
(2人きりなのに、僕は唯さんの恋人じゃないからな…)
勇人は思春期の少年にありがちな妄想を膨らませる。
自分とキスをする唯。
自分の前で服を脱いでいく唯、そして…
(だめだ、だめだ。そんなこと考えちゃ)
そう思いなんとか妄想を打ち消す。
「はぁ…」
自分の叶わぬ恋を思いながら勇人はため息をついた。
翌日。
学校から帰った勇人は兄の時崎健人(ときざきけんと)にゲームを借りていたので、それを返しに兄の部屋へ向かった。
だが、部屋から物音がする。
(兄さん、部屋にいるのかな?)
そう言って部屋に近づく。
「もう、止めてよ…」
そんな声が聞こえてくる。
(唯さん…?)
「だったら、声を出さなきゃ良いだろ」
兄の声も聞こえてくる。
(どうしたんだろう?)
部屋をこっそりと覗いてみる。
果たして、そこには唯と健人が2人でいた。
2人でベッドに座って体を触りあっている。
何だか妙にいやらしい雰囲気がした。
そのうち、2人の顔がゆっくりと近づいていく。
「ん……ちゅ」
(え…)
2人で深く口付けをしている。
どうやら2人とも勇人にはまるで気づいていないようだ。
完全に2人の世界を作り出していた。。
本来、じっくりと見てはいけないものなのだろうが、ついつい、見入ってしまう。
やがて、2人の顔が離れる。
健人は唯の服に手を入れて胸を弄る。
「あん…もう、止めて」
勇人は家庭教師としての唯の声は聞きなれているが、いつもとまるで違うように感じた。
(なんだか、すごくHな声だな)
「いいだろ、もっとしようぜ…」
健人は唯の言葉を無視して服の間に手を入れてあちこち弄る。
「もう、勇人君が、やん、気づいたらどうするの?」
そう言って唯は身を離そうとする。
乱れた服に色っぽい声が、いやらしさを印象付けた。
健人は唯の服をたくし上げ、下着が露になる。
「気づく訳ないよ」
そう言って健人は唯にキスをして押し倒した。
「ん…ん…」
服を捲り上げたまま健人はブラジャーをはずす。
膨らんだ胸と、桜色の乳首が露になる。
(唯さん…そんな)
あられもない姿の唯に勇人はショックを受ける。
勇人のショックなど知る由もない健人は唯の胸に手を置いてもみし抱く。
「あ……はぁん」
悩ましい声で喘ぐ唯。
「ほらな、唯もしたいんじゃないか…」
笑いながら健人が言う。
健人は自分の口を乳首に持っていき、吸い始めた。
「やっ……」
「本当は嬉しいくせに」
そう言いながら、健人は唯のスカートとショーツを降ろす。
うっすらしたと茂みが勇人にも見える。
健人は指をその中に入れる。
「ほら、こんなに濡れてるじゃないか」
「あっ…違っ」
健人は自分のズボンと下着を脱ぐ。
そこには健人の肉棒がそそり立っていた。
「ほら…欲しいだろ?」
そう言って健人は唯の中に押し入る。
「ああっ…健人ぉ」
嬉しそうな声で唯が声を上げる。
その表情に勇人はショックを受ける。
(唯さん…!)
2人の行為は続く。
唯の中に入った健人は腰を動かし始める。
「あんっ……やっ…やっ……いいっ……健人…もっと…」
「嫌じゃないのかよ」
笑いを含んだ健人の声。
「ああっ……欲しいの…健人…欲しい…やあん…」
唯のいやらしい声を聞きながら勇人は呆然とする。
その声に気を良くしたのか、健人は腰の動きを激しくする。
「はぁん……ああん……あっ、あっ…やあっ、いいっ、ああっ」
「どうだ、良いだろ、唯?」
快楽に没頭する2人を呆然と見つめるしかない勇人。
そして、2人は達した。
「あっ、やああっ、あああああああああああああああああ!」
その後健人は唯にもたれかかり2人はぐったりとした。
(そんな…そんな!)
それ以上見たくないと、勇人はその場を立ち去った。
「勇人君、最近元気ないけど、どうかしたの?」
「ううん、なんでもないです」
あれから1週間が過ぎたが、勇人は未だに唯と健人の行為が頭から離れない。
(兄さんと唯さんが、あんなことするなんて…)
勇人はショックから立ち直れないでいた。
「そう?じゃあ、続きをしましょう」
その後も勇人は集中できずに終わった。
「今日はここまでね」
「ありがとうございます」
(僕は、どうすれば良いんだろう?)
その後も浮かない気持ちで日々を過ごしていたが、転機は突然に訪れた。
その日も唯が家庭教師をしにやって来たが、なにやら元気がない。
「先生、どうしたんですか?」
「何でもないのよ、平気」
唯は笑顔を浮かべるが、勇人にはどこか無理のあるものに思えた。
「先生、僕で良ければ相談に乗るよ」
自分自身は唯に失恋してしまったが、唯の力になってあげたいと勇人は思う。
「本当に何でもないのよ…」
唯の笑顔がとても痛ましいものと勇人は感じた。
「僕、唯先生が好きなんだ。だから、何か力になりたいんだ」
勇人は自分の想いを告白した。
それに対して唯は優しく微笑み
「ありがとう、私も勇人君のこと、好きよ」
と答えた。
まるで、弟に対してのような物言いに勇人はじれったくなる。
一体、どうすれば自分の想いが伝わるのか。
「そうじゃなくて、違うんだ」
衝動的に勇人は唯の唇にキスをした。
唯の瞳が驚愕に見開かれる。
唯の唇はとても甘く、柔らかかった。
(ああ、唯さんには兄さんがいるからこんなことしちゃいけないけど…)
そう思いながら、唯を抱きしめようとする。
「やめて!」
キスに呆然としていた唯が、勇人を突き飛ばした。
突き飛ばされた勇人はなすがままだ。
「ごめんね…あなたの気持ちは…分かったわ。でも…私は、あなたのお兄さんと…付き合ってるからだめなのよ」
当然予想された拒絶の言葉。
分かりきっていたことも、唯の口から聞かされるとショックが大きい。
「でも、兄さんと喧嘩してるでしょ?」
勇人はショックからでまかせを口にした。
しかし、唯はその言葉に驚く。
「どうして…」
どうやら、本当に喧嘩しているようだ。
勇人は2人の仲を裂こうとでまかせを口にする。
「兄さんが女の人と仲良く歩いているの見たよ。だから、兄さんと唯先生と付き合ってるなんて信じられないよ」
その言葉に唯が呆然とする。
「嘘…」
「嘘じゃないよ、2人ともとっても楽しそうだったよ」
そう言って、勇人は唯の手を握る。
唯はなすがままになっている。
「僕は兄さんと違って、心変わりしないよ。ずっと唯先生が好きだ」
「駄目…駄目よ…だって、私あなたのお兄さんと」
動揺しながらも、勇人から手を離す唯。
考え込んでしまった唯を勇人は黙って見つめる。
結局、その日は勉強をしないまま終わった。
(いきなりキスして、唯先生もう来ないかな)
しかし、それからも唯は家庭教師の仕事を続けた。
勇人とのキスなどにまったく触れないものの、時々目が合うと顔を赤らめたりした。
その度に勇人は唯とのキスを思い出す。
さらに数日が経ったある日、唯は泣き出しそうになりながらやって来た。
「先生、どうしたの」
「勇人君、ごめんなさい。私、私」
そう言った途端、唯は泣き出してしまった。
突然のことに驚く勇人。
「どうしたの、唯先生」
「あなたの言った通り、あなたのお兄さん、他の女と一緒に街を歩いてたの…」
泣きながら言う唯。
「でも、勘違いかもしれないんじゃ」
「そのことを言っても、あの人曖昧な態度をとるだけで…」
その姿はとても悲しげであった。
そんな唯にいたたまれなくなり、勇人は思わず抱きしめた。
今回は黙って唯は抱擁を受け入れる。
(でまかせだったのに…本当だったのか)
勇人は驚くと同時に疑問も感じる。
(ただ、街を歩いてただけじゃなんとも言えないんじゃないかな)
そんな思いも唯の柔らかい感触と甘い匂いを感じているうちにどうでも良くなる。
やがて唯が落ち着いてくる。
「ありがとうね、勇人君」
泣きはらした状態で、唯が感謝を口にして、離れる。
唯の感謝の言葉は勇人を有頂天にしたが、唯が離れたことに悲しさを覚えた。
「唯先生、僕は」
そこで、勇人の言葉が途切れる。
唯が悲しげな表情で、勇人の唇に指を当てたからだ。
「あなたの気持ちは分かっているわ。ありがとう。でもね、私は…」
「唯さん!」
言い終わる前に勇人は唯を抱きしめてキスをする。
今回は前と違い、唯は拒絶しなかった。
じっくりと唯の唇を味わい、それだけでは満足できなくなり、舌を入れる。
「ん…」
唯は驚いたようだが、やがて自らの舌も使い出す。
互いの唾液を交換しあう2人。
(ああ…僕、唯さんと…)
勇人は幸福のあまり天にも昇る気分となった。
やがて、2人の唇がゆっくりと離れる。
「…だめ、だめなのよ、勇人君」
しばらくして悲しげな口調で唯が言う。
「どうしてですか?」
今回、唯はキスを拒まなかったというのに。
「だって、私は健人と」
「兄さんは裏切ったのに?」
その言葉で唯がぐっと詰まる。
本当のことなど勇人にはわからない。
唯が嫉妬のあまり勘違いをしたのかもしれない。
だが、
(唯さんがそう思うなら思わせておけば良いんだ)
「兄さんが裏切ったのに唯さんはそんなことが言えるの?」
「私は…」
勇人は唯を抱きしめる。
「良いじゃない、裏切った兄さんが悪いんだよ…」
そう言って再びキスをする。
今度は唯の胸を弄る。
(これが、唯さんのおっぱい…)
「ん…あ……」
微かに喘ぎ声を出す唯。
キスを止めても胸を触るのは止められない。
やがて服越しでは満足できなくなり、服をたくし上げる。
白い肌と下着が勇人の前に現れる。
そのまま、下着越しに胸を触りだす。
「あっ、勇人君…だめ」
そう言いながら、唯は勇人を止めることができない。
(そう、健人も私を裏切ってたのよ、だから…)
勇人の行為を黙って受け入れていく。
そのうち、勇人が下着を脱がそうとし始めるが、どうやって良いかわからず、おろおろし始めた。
「唯さん、どうやって下着を外せば良いの?」
とうとう、勇人が下着の外し方を聞いてくる。
あまりの質問に真っ赤になりながら、黙って自分の手で下着を脱ぐ唯。
「唯さん、唯さん」
そんなことを言いながら、勇人は甘えるように胸を弄りだす。
ぎこちない仕草だが、自分に夢中になっている勇人を見ると悪い気はしない。
「あっ…そう、そうよ…勇人君」
とうとうそんなことを言い出す。
勇人は以前に健人が唯にしていたことを思い出す。
己の唇を唯の乳首に寄せて吸う。
「あぁん」
その声に満足しながら、勇人は唯の胸を堪能する。
(こんなこと、兄さんはしてたんだ…)
だが、今は自分がしている。
そのことに勇人は満足感を覚える。
(こんどは胸だけじゃなく、下の方も見てみたいな…)
唯の顔を見ると、朱が混じった顔にいつもと違う淫らな色が浮かんでいた。
(これなら、平気かな)
そう思い、勇人は唯のスカートをおろす。
それまで、されるままだった唯が突然勇人の手を掴む。
「だめ、だめよ。勇人君」
「どうして、だめなんです唯さん?」
突然の拒絶に不審と不満を抱く唯。
「ひょっとしたら、私の勘違いかもしれないわ、だからこれ以上は…」
唯は勇人に体を触られている間に健人の浮気は自分の勘違いかもしれないと思うようになったのだ。
そんな唯の考えなど知る由もない勇人は不満を口にする。
「だって唯さん、見てよ」
ズボンをおろし、下着を脱いで己の肉棒をさらす。
それは天をつかんとするばかりの状態となっていたのだ。
唯は子供だと思っていた少年の意外なモノを見てついまじまじと見つめてしまう。
(じろじろ見ちゃ駄目よ)
「ほら、僕のこんなになってるよ、唯さんは僕に胸を触られて気持ちよさそうにしたのに不公平だよ」
勇人はそんな無茶苦茶なことを言い出す。
黙って見つめていた唯はごくりと咽喉を鳴らし
「…それなら…手でしてあげるわ」
譲歩した、という感じで口にした。
「口でしてよ」
思わず勇人はそんなことを言う。
「それは…」
「僕は唯さんを気持ちよくしたのに、唯さんはHさせてくれないし、僕にスカートの中見せてくれないのに、口も駄目なの?」
その言葉に唯は詰まる。
無茶な要求だがどうして良いかわからない。
しばらくためらった後に
「…口でしたら終わりよ?」
と言った。
「唯さん、ありがとう!」
勇人はそう言って肉棒を突き出す。
唯はそっと、勇人の肉棒に口付けする。
「あっ」
その心地よい感触に、勇人は電流が流れたのでないかとすら思った。
だがそれだけ終わらず、唯は舌を器用に使いながら勇人に快楽を与えていく。
「唯さん、いいよっ、もっとして」
勇人の言葉に唯は妖しく微笑み、肉棒を口に含む。
さらなる快楽が勇人を襲う。
「ああっ」
唯の口の中は湿っていて、暖かく自分を包み込むようだった。
とても安らかな気持ちになるが、勇人の限界がどんどん近づく。
舌を動かしながら、肉棒に手を当てて、唯は擦る。
「うわあっ」
唯の口と手の動きに翻弄されあっと言う間に、勇人は達してしまう。
自分でするのとは全く次元の異なる奔流が勇人に訪れる。
唯は驚いたような顔をするが、勇人の精液を飲む始める。
そのことに勇人は強い悦びを覚えた。
何よりも、兄の健人の恋人である唯を汚したことに屈折した悦びとなっていた。
「ん……ん……ん……どうだった?」
唯がにっこりと笑って問いかける。
その笑顔に魅了されながらも
「良かった…です。とっても良かったよ、唯さん!」
そう言って答える。
その言葉を満足そうに聞きながら唯は舌で肉棒をきれいにしていく。
「じゃあ、終わりね。勉強をしましょう」
そう言って乱れた服を調えた唯は普段の顔に戻った。
最初は落ち込んでいた唯だが今ではだいぶしっかりしてきたようだった。
しかし、勇人は今あったことで頭がいっぱいになり話が全く入らなかった。
やがて、時間となり唯は帰っていった。
「…唯さん」
唯が出て行った部屋の中で思わず呟いた。
(もっと、もっとしたいよ。どうすれば良いんだろう?)
そんなことを思いながら勇人は天井を見上げた。
「最近、唯の様子が変なんだ」
時崎健人は弟の時崎勇人に悩みを話した。
「変って?」
「いや、どうも会話が弾まないというか何というか…」
歯切れの悪い口調で話す健人。
「この前兄さん、女の人と一緒にいたね。なにしてたの?」
勇人は疑問に思っていたことを口にする。
唯はもともとそのことが原因で、健人とギクシャクしたようだから気になっていたのだ。
そのことに驚いた表情を浮かべる健人。
「見てたのか?」
「何してたの」
う~んとためらってから健人が話す。
「いやちょっと、な。唯に見られたのかな」
「いや。唯先生は何も言ってないよ」
勇人は嘘をついた。
「そうか。じゃあ唯には黙っておいてくれ」
「分かったよ」
勇人は頷いた。
「あ、それと」
健人は付け加えるように言う。
「唯になんで機嫌が悪いかそれとなく聞いておいてくれ」
「分かった」
「唯さん。キスしようよ」
勉強を教えに来た上迫唯に勇人は言った。
長い黒髪にすらりとした背、優しい面立ちをした女性で勇人にとってあこがれの存在だった。。
しかし、最近になってそれは変わった。
唯にフェラをしてもらったことで、性的な対象として強く意識するようになった。
「だめよ、勇人君」
しかし、唯は応じようとしない。
「どうして?この前は口でしてくれたじゃないか」
「あれは…健人が浮気したかもしれないって思って…混乱してたのよ」
前回してもらった時は、唯が落ち込んでいた隙をついてしたようなものだった。
唯の胸の感触や柔らかい体、フェラの時の快楽。
勇人にはどれも諦めることのできないものとなっていた、
「…兄さんにね、女の人と歩いたけどどうしたのって聞いたんだ」
健人に口止めされていたことを話し出す。
「そうしたら、兄さんさ、唯さんには黙っていてくれって言ったんだよ」
「えっ…?」
「ねえ、どうしてなのかな、唯さん?」
唯が辛そうな表情を浮かべる。
「そんな、どうして、口止めなんかしたの…」
呆然とした口調で唯が呟く。
(そうだよ、兄さんが浮気してるのが悪いのさ)
「そうだよ、やましい事がないなら、どうして僕に口止めなんてするのさ?」
「やましい事…?」
唯が疑念に満ちた口調で口にする。
彼女の中で打ち消したはずの疑問が頭の中で渦巻く。
「そうだよ、兄さん、他の女と何してたんだろうね?」
「い、嫌。言わないで」
涙をにじませながら唯が懇願する。
「キスしてさ、2人きりで裸になってそれで」
「やめて!」
唯が強く言う。
そして、頭を抱えて泣き出した。
「いや、いや、嘘よ。だって…うう…」
「兄さんって酷いよね…」
勇人はそう言いながら唯を抱きしめる。
そして、再び唯の暖かさ、柔らかさを味わう。
(唯さんって、とってもいいよ…兄さん、ずっと独り占めしてたなんて…)
「うっ…ああ」
「唯さん、僕は唯さんのこと、大好きだよ…」
勇人に抱きしめられながら嗚咽をあげる唯。
勇人は涙に暮れる唯を見つめながら、そんな彼女も綺麗だな、と思った。
「唯さん…」
そう言いながらキスをする。
唇の感触を味わい、舌を入れて唯の中を貪る。
(ああ、唯さん…)
唯はぼんやりしながらそれを受け入れている。
唇を離し唯を見つめる。
泣き腫らした目はぼんやりとあらぬ方を向き、紅潮した頬は艶めいている。
さらに、白いうなじを見つめるとさらにその先を見たいという欲求が生まれていく。
(この前は胸を見たんだよな…今度は…)
スカートの中を見たい。
「唯さん」
「…なに、勇人君?」
ぼんやりとした口調で唯が話す。
「この前は、唯さんの口で気持ちよくしてもらったよね、ありがとう」
勇人は笑顔を浮かべながら感謝を述べる。
その途端に、唯の顔に羞恥が浮かぶ。
「あ、あれは…」
自分がしたことを思い出し、顔を俯ける。
「今度は僕が唯さんを気持ちよくしたいんだ」
そう言いながらスカートを脱がせようとする。
「えっ?」
驚いた唯が勇人の手を掴む。
「勇人君、何をするの?」
「だから、唯さんに気持ちよくなってもらいたんだ」
勇人の言葉に唯の目が大きく開く。
「駄目よ、そんなこと…」
「唯さんが僕のを咥えてくれたんだから、僕が唯さんを気持ちよくしないと」
そう言ってスカートに手を伸ばす。
「駄目、駄目よ。勇人君」
首を横に振り、勇人を止めようとする。
「兄さんが裏切って他の女といるのに、何で唯さんは何もしないの?これは兄さんが裏切った仕返しだよ」
「仕返し?」
「そうだよ。兄さんのいないところで僕と気持ち良いことして、兄さんを見返すんだ」
唯の目を見つめて言う。
「そんな…」
その瞳が揺れる。
勇人はそんな唯に再びキスをすると甘い味がした。
そして、服をたくし上げて白いブラジャーごしに胸を弄る。
「ん……んちゅ……んむ…ああ…だめ」
キスから逃れようとする唯だが、その声も艶めいている。
その声が勇人をさらに興奮させる。
(また、直接おっぱい触りたいよ)
ブラジャーを外そうとする勇人。
しかし、なかなか外せず悪戦苦闘する。
だが、ホックをいじっているうちにプツンと外れた。
(やった!)
自分の手で外したことに感動を覚える。
露になった乳房と乳首。
そして、直に乳房の感触を堪能する。
以前にもしたが、何度しても心地よいものに勇人には思えた。
(たまんないよ…)
「んぁ……ああ……だめっ…いやっ」
唯の喘ぎ声が勇人に満足感を与える。
(唯さんも気持ち良いんじゃないか)
そのうち、乳首を口に含んだり舐めたりし始めた。
「ん…ああっ……あぁ……」
(よし…そろそろいいかな…)
唯のスカートを下ろす。
ショーツの色はブラジャーと同じ白。
「あっ…」
唯の声。だが、今回は止めようとしない。
(とうとう見れるんだ)
そのまま、ショーツもまたずり下ろす。
そして、割れ目の中に指を入れると、粘り気のある液体が指に付く。
その指を唯の前に持っていき
「ほら、唯さんも気持ちよくなってるんだよね?」
「違う…こんなことしちゃだめよ…」
「嘘ばっかり…」
そう言って勇人は唯の秘所を弄り始めた。
ひだになっている部分を撫でたり、筋に沿って指を這わせたりした。
そして、突起物に行き当たる。
(これがクリトリスかな?)
そこに触れてみる。
「あっ…」
ビクンと唯の体が震える。
そのまま、指で擦ってみたり摘んでみたりといろいろと弄り続ける。
「あぁっ……あん…はぁ……だ、駄目…あん…こんなこと…ああん」
「唯さんの嘘つき。こんなに体は悦んでるのに」
「そ、そんな」
唯の言葉を無視して、刺激を与え続ける。
唯がどんどん高ぶっていくのを感じる。
「あん……駄目……ああっ……いやっ、ああっ、やあっ、駄目ぇ、やあああああああああああああああああ!」
唯がイってしまった後には2人の荒い息遣いが残った。
「勇人君…私たち…なんてことを」
欲情の名残が残った声で悲しげに唯が呟く。
「兄さんが悪いんだよ。そう、兄さんが悪いんだ。ほら、僕もこんなに唯さんが欲しくなってるんだ」
そう言ってズボンを脱ぎ、下着を脱ぎ、自らの肉棒をさらす。
「勇人君…」
その声には多量の恐れと微かな期待が含まれているように勇人には感じられた。
「入れるよ、唯さん…」
「ああ…そんな、勇人君…」
唯を押し倒して、彼女の中に入ろうとする。
(なかなか入らないや)
焦りながら何とか唯の中に入ろうと試みる。
(入った!)
唯の中はたっぷりと濡れていて勇人を受け入れる準備が出来ていた。
彼女の中は温かく、優しく勇人を受け入れてくれた。
たっぷりとした唯の胸もまた、勇人を受け止めてくれている。
(気持ちいい…すぐ、出しちゃいそうだ…)
快楽の中で唯と一つになった感動が押し寄せる。
「唯さん、僕たち一つになれたんだよ…」
自らの喜びを言葉にする。
「健人…ごめんさい、許して…」
唯の発した言葉に勇人の嫉妬に火がついた。
(僕と一つになってるのに、兄さんのことなんか口にして…)
「ほらっ、唯さん、これでどう?」
そう言って勇人が腰を動かす。
出来る限り強く、激しく、唯の記憶に残るように。
「あっ…駄目っ……やん……そんな…健人…ああっ…許して…」
頭を激しく振り、唯が乱れる。
(もっと、もっとしないと)
喘ぐ唯に気を良くしてさらに腰の動きを激しくする。
「あっ、あぁん、はぁっ、ああっ、いやっ、やぁっ」
(もう、限界だ!)
勇人の肉棒がビクンと跳ねる。
ドクン、ドクンと唯の中に勇人の子種が入っていく。
「ああっ…駄目、駄目、駄目」
唯は魂が抜けたような声で「駄目」といい続けた。
勇人は唯の上に覆いかぶさる。
(やった…)
勇人の中に達成感が満ち溢れていく。
そして、同時にもっとしたかったと渇望が生まれていく。
子種を出し切ってしまった後、力強さを失った肉棒はそのまま、唯の中から抜けた。
(抜けちゃった…)
唯との結合が解かれたことにわずかに寂しさを覚える。
「勇人君…なんて事を…」
「兄さんだって、他所の女とこんなことしてるかもしれないんだよ…」
そう言いながら勇人は唯の胸を揉む。
自分の肉棒に活力が戻るのを感じる。
「やっ、あん」
(さっきは、すぐ終わっちゃったしな。でも、一回したから今度は長く持つはずだ…)
先ほどのことを思い出し、勇人は期待に胸を膨らませる。
「じゃあ、またしようか。唯さん…」
「また…?」
「そう、さっきはすぐ終わっちゃったから。ごめんね、唯さん。今度はもっと長くしていられると思うんだ」
そう言って自らの欲望を再び唯の中に埋めていく。
そこは先ほどと同じように勇人をすんなりと受け入れた。
「ほら、唯さんの中、こんなに喜んでる」
「いやぁ、ああ、健人、許して」
未だに兄の名を呼ぶことに怒りを覚えつつ勇人は腰を動かし胸をまさぐっていく。
(兄さんなんかより、僕が良いって言わせてやる!)
目標が出来たことにより、一層勇人の欲望に力が沸いてくる。
「どう、どう、唯さん?」
「勇人君…あん…駄目、ああっ」
その日2人は時間いっぱい交わり続けた。
「唯さん、どうだった?」
「こんなこと…いけないのよ、勇人君…こんなこと…健人、ごめんなさい…」
2人の交わりが終わった後のやりとり。
(あんなにいやらしかったのに、終わった後は兄さんに謝るなんて…)
勇人にはそのことが不満であった。
(でも、何だかんだで、止めないもんな…)
結局、否定しているのは口先だけではないか。
勇人はそんなことを思いながら、唯の胸を弄り余韻に浸った。