カウンセリング その3
「で、それからほとんど毎日通ってるの。先生の所に、すごいなぁ」
「いやあ、なんとなくいろんな話とかを相談しているうちに、
話を聞いて貰うのが楽しくって…」
いつもの、コンビニのレジであたしと美由紀先輩は先生のことを話していた。
「聡くん。怒らない。そんなに通っていたら、ヤキモチやきそうなのに」
「聡には、いろいろあって正直に話していないんです。なんか先生のことを…」
あたしは先生の告発サイトのことを先輩に説明し、
聡にはバイトのローテとか理由を上手くごまかして先生に相談していることは話していないといった。
「ふーん。まあ、それで、聡くんとはうまくいってるの」
「それがですね…」
あたしは、その後もキスより先には進めていないと先輩に話した。
「なんか、先生との常識コントロールの訓練で、
いろいろなこと試していきながらあたしの中の嫌悪感とか貞操意識とかはだいぶ見えてきたんですけど、
どうしても聡にはそれが当てはまらないんです」
「いろいろ試した?」
「……」
あたしは耳を真っ赤にしながら、
ここ数週間にわたって行われている先生との実験を思い出した。
教室の先生と生徒の役でいきなり先生に後ろから抱きつかれて胸を揉みしだかれたこと。
産婦人科の医者と患者の役で足をM字に開かされて先生にあそこを検査されたこと。
そういえばわざわざ、先生のリクエストで聡にもまだ見せていないあのスカートで相談に行ったけ。
保育園の保父さんと園児の役でおしりを紙で拭かれたときは、
思わず声を出して感じているのがばれそうになったっけ。
昨日は赤ちゃんとお母さんの役でおっぱいを吸われて声を上げて感じてしまった。
先生はおっぱいを吸われて感じるから動物の雌は喜んで子供におっぱいをあげる、
感じるのは自然だと説明していたな。
感情と感覚の差異を見ていく流のなかで、
だんだんとシチュエーションを変えながらあたしと先生はあたしの常識を見極めていった。
「あなた。先生の話しかしなくなったわね。もしかして先生に恋してるんじゃない」
先輩は赤らめている顔をのぞき込みながら、意地悪そうにそういった。
「まさか。やだなあ、先輩。そ、そんなわけないじゃないですか。
それもこれも聡のため。そうに決まってます」
あたしは、動揺を悟られないように、先輩に早口で否定した。
先生に恋してる…。
そんなわけない。
あたしの最愛の人は聡なんだから。
バイトが終わって家に帰ると、あたしはいつものように聡に電話をした。
「最近、忙しいのわかるけど、晩ご飯もここ一週間作りにきてくれないよな」
たわいもない。芸能人とかの話の後、聡はそうきりだしてきた。
「そ、そう。バ、バイトの先輩が急にインフルエンザにかかって、
ローテがきつくなったからあたしが入っているって、いったじゃない」
「でも、そんなに葵ががんばる必要あるの店のオーナーとかもいるのに…。
結局ディズニーランドも行けてないじゃない」
「3週間前にあたしが風邪引いたのがインフルエンザで、
あたしが流行らせたのかもしれない。
だから、なんとなく罪悪感もあってローテがんばってるの」
我ながら上手く言訳できた気がした。
「あした、夜おごるから飯食いに行こう。絶対。お願い。な、な」
あたしは明日も先生の所の予約が入っていたが、
聡の押しと会話の流でなんか疑われているような気がしたので、
「うん。いいよ。ここんとこ夜も食べていなかったしね。明日ご飯食べに行こう」
そう答えた。
たまには先生より聡を優先しないと、先輩にも変なこといわれたし…。
「ヤッホー。じゃあ明日、駅に5時。絶対待ってる。
最近、夢で葵のことばっかり見てたから、嬉しいぜ。イエイ」
電話の向こうの聡は、喜びを爆発した。
「夢?」
「そう、葵を抱いている夢をよく見る」
「抱いて?」
「いや、抱きしめて…。あ、もうこんな時間だ。
そろそろ寝ようか。おやすみ、
葵、愛してるぜ」
「うん、おやすみ、聡」
あたしはそういうと電話を切った。
「先生とこキャンセルの電話入れないと…。
ってもう1時かあ。明日の朝一に電話入れたらいいかな」
時計を見たあたしは、結構な長電話に驚きシャワーを浴びて寝ることにした。
ベッドにもぐったあたしは、聡との電話のことを思い出していた。
「あたしを抱いている夢を見る。もしかして聡…あたしでしているのかな。
どんな夢見ているんだろう?」
そんなことをつぶやいていると、いつの間にか左手が右の胸を弄りはじめていた。
「どう、聡…あたしの胸柔らかい…。大きい…」
あたしはいつもしているように、頭の中の聡に語りかけた。
「例えばボクが痴漢として…」
え、いつもならここで聡が甘くささやきかけてくれるはずなのに…どうして…
「葵くんが通学中の女子高生だったとするよ」
頭の中の先生はそれだけあたしに語りかけると、
左胸の乳首をいきなり引張ったり押しつぶしたりクリクリと弄ったりしてきた。
「痴漢には感じないはずだよ、葵くん。感じたとしたら、相当好き者だ、はははは」
「ち、痴漢になんか感じません。先生の触り、さわり、かたが…」
「触り方なんか問題じゃない、それとも葵くんはおっぱいを弄るのが上手い痴漢には感じるのかい。
すけべぇだな」
「いや、あたしはスケベなんかじゃ、あ、ありません」
あたしは、頭の中で想像した先生と馬鹿な会話をしながら、胸を弄り続けた。
「じゃあ、次ね。例えばボクが…」
「例えば先生が…」
「中学時代憧れていた音楽の先生だとすると…」
あたしは右手をパジャマのパンツの中に入れると、
下着の上からそっとあそこを撫ではじめた。
「ほら、葵くんは中学生の時からスケベだったから感じまくっているよ。
こんなスケベな子見たことない」
「あ、あああん。せん、先生。葵はスケベなんかじゃありませんよ~~」
あたしは、気持ちよさに身を任せながら、だんだんと上り詰めていった。
「例えば葵くんが…」
「例えばあたしが…」
「エッチな女の子だったとして…」
「えー、あたしエッチじゃない、ってロールプレイで…した…よね」
あたしは頭の中で何をしているかもわからずにそんなことを言った。
「えッチだ…として…」
「童貞のボクがここを撫でたらどうする…」
あたしは右の内ももを軽く触りながら、自分の体をもどかしく動かした。
「そ、そこじゃないの。もっと真ん中、手を上に上げて…。お願い…」
そんなことを言いながら、あたしは頭の中の自分と先生に、
表面…常識の自分が犯されていくのを感じた。
さらに下着の中に手を入れながら、
ク○トリスを弄りあそこで右手の指を汚すと
その手の人差し指でもう一つの穴をあたしは悪戯した。
上り詰めていくのを感じながら、
あたしはここのところ先生が最後にしてくださるように、自分も続けた。
「例えばボクが…」
「例えば先生が…」
「最愛の人だとするよ…」
「最愛の人だとすると…」
あたしは先生とやってるときのようにそこまでいうと、
右手をさらに激しく動かし左手を口に持っていき
「せ、先生のオ○ン○ン。あたしに舐めさせてください。
舐めたいんです。だって葵はエッチな子で、先生はあ、葵の最愛の人…だ…か…ら」
そこまで思うと、頭の中は真っ白になり、
汚れた両方の手を股間に当てると激しく動かし…やがてあたしは上り詰めていった。
「ハア、ハア、ハ…」
イッテしまったあたしは消えそうになる意識の中で、
明日の朝 聡 になんていってデートをキャンセルしようかずっと考えていた。
「ごめん。聡…。
美由紀先輩が急に熱で来られなくなったって。
代りもあたし以外しかいないみたい。
ごめん。必ず穴埋めするから。
今日、キャンセル」
どんな言訳をしても、怒るだろうなあと思ったあたしは、
ぎりぎりの時間にこのメールだけ打つと、
携帯の電源を落として先生のオフィスに行くことにした。
まあ、早く終われば食事を作りに行ってもいい…。
聡とあたしのため…。
いろんな言訳を考えながら、あたしは駅からの道を歩いた。
「こんにちは」
「今日は」
挨拶すると、菜々美さんが人なつっこい笑顔であたしに話をしてきた。
「今日、わたしたちあなたの占いが終わったら食事にみんなで行くのだけどご一緒しない」
「今日ですか…?」
「今日、久しぶりに夕食の時間にみんなそろうんだ。
美由紀さんもいらっしゃるし、よろしかったらどう?」
「先輩も…。みんな?」
あたしが怪訝そうに聞くと
「先生の教え子たちよ。先生以外は女の子ばかりだから安心よ。
全部であなたを含めて9人…。先生を含めると10人かな。
あなたは、まだ無印だけど、先生が特別にお誘いしなさいって」
そう菜々美さんが答えた
「無印?」
「そう、まだ先生の印がもらえていないの」
印てなに? と聞こうと思ったら応接間の奥から
「葵くん。どうぞ」
と先生の声が聞こえてきたので、
あたしは話を途中でやめて応接間に入っていった。
まあ、詳しくは終わってから聞けばいい。
「どうだい? 葵くん」
「うーん。先生。自分の中の常識をコントロールしたり、
常識を見極めたりはだいたい出来るようになってきたんですけど…。
どうしても、聡のこととつながらない。
先生とやってきたことが聡と結びついていかない。
どうしてなんですかね?」
「そうか…。きっと葵くんは…。
前にもいったかなあ、何でも理屈で理解しようとするところがあるって」
「はい。だから自分の中の理屈を理解しよりよき方向に変えていくのが、
常識コントロールなんですよね」
「そうなんだ。
でも、葵くんの中の常識をうまく変えて行くことが出来るようになっても、
聡くんと結びつかない。
これは、常識コントロールとは別の話なんだ」
「えー。別の話って…。今まで…」
「いやいや。常識コントロールの訓練は無駄じゃないよ。
つながるから最後まで話を聞いてくれ」
「はい」
あたしはいつものように、前のめりになりながら先生の話に引き込まれていった。
最近はスカートをの中が見えないように隠すこともしなくなった。
まあ、見えたら先生喜ぶし、先生が喜ぶとあたしも嬉しい、
他の誰に見られるわけでもなしみんなが得をするならいいはずだ。
「これは、葵くんが常識以外に男の人を相対的に評価しているところに起因する」
「相対的に…評価…?」
「うん、例えばボクを見たとき聡くんを100点として20点ぐらいとか、
お笑いタレントを見たときジャニーズの誰々を100点として何点とか」
「そういえば、そういうところがあるような気がする」
あたしは最初に先生を見たとき、何点とか評価してたことを思い出した。
20点はなかったな7,8点ぐらいか…、見た目でしか判断してなかったからなあ。
今は…。
あたしは先生のことを他人と比較したり、
点数を付けるのはなんか違うんじゃないかという気がした。
「じゃあ、常識コントロールの最終段階にはいるよ…」
「最終段階?」
「そう、いよいよ最後だ。
今日までいろいろなシチュエーションのロールプレイを通してきて、
状況によって肉体が感覚を持ったり持たなかったりすることを学んできた。
同じ胸を触られるにしても、産婦人科や痴漢相手だと感じないのに、
子供におっぱいを吸われたり最愛の人といちゃついたりしたら感じる。
わかるね」
「はい」
あたしは昨日までの訓練を思い出し、顔を真っ赤にした。
あたし常識コントロールマスター出来てないかもしれないよ、先生。
だって全部感じていたんだから…。
まさか、そんなこともいえずに曖昧な返事だけをした。
「今日で終わりなんですか…?」
あたしが不安そうに聞くと
「常識コントロールについては今日でおしまい。
今日のプログラムで聡くんと上手くいくはずだ。
まあそんな不安がらんでも、これからもフォローはしていくし、
恋の悩み以外も、当然相談にのるぞ、どうじゃ。
個人的にも付き合おうか? ははははははっは」
先生は久しぶりに、インチキ占い師の口調でそういってきた。
「はは、プライベートなお付き合いは遠慮させていただきまーす。
でも占いは、今後もお願いしまーす」
軽口に緊張が解けたあたしは先生に軽口で返した。
「じゃあ、今日のプログラムに行く前にちょっと準備をしよう」
そういうと先生はお香の量を増やして部屋の電気を消し、
なんか赤いムードランプを点けて部屋の雰囲気をかえた。
「さあ、大きく息を吸って、吐いて、吸って、ここで呼吸を止めて大きく吐く。
意識を飛ばさないように注意をして…」
いつものように、あたしは先生の指示に従うと、
とびそうになる意識を覚醒しながら先生の話に耳を傾けていった。
「昨日までは、社会常識と自分の常識の摺り合せを行って、
それに伴う感覚の変化を知ったりコントロールしたりしてきた。
でも今日は、葵くんの中の常識についての感覚の変化を見ていくんだ」
「あたしの中の常識…?」
あたしがそう聞き返すと、
先生は答えずにあたしの横に座り右手を肩に回すと
そこから手を伸ばして胸を鷲づかみにしてきた。
「ア、アンッ」
あたしは急に胸をもまれて、びっくりしたように声を上げてしまった。
「ア…。今日はなんのシチュウエーションかまだいってません」
先生やっぱり…上手い。
あたしは昨日の夜、自分でしたのを思い出し、あまりの違いにそんな言葉が頭をよぎった。
「今日はね、例えばボクが…」
「フウ、フ、例えば先生が…」
先生がいつものように耳の穴に息を吹きかけながら、そういってきた。
「た、例えば…せ、先生…が…続きは…」
息も絶え絶えにあたしが聞くと、
先生はあたしの耳たぶをそっと甘噛みしてきた。
「あ、あんっ、いやーん」
あたしは、あまりのくすぐったさと気持ちの良さにものすごく大きな声を上げてしまった。
「ボクだったとするよ…」
「先生だったとする…」
え、えー先生なにいってるの…。
そこまでいうと先生は右手の動きはそのままに、
あたしのおしりを先生の右太ももの上に乗せて左手をスカートの中に入れてきた。
「………」
あたしは声を上げることも出来ず、
ただひたすら気持ちよさ…快楽…かいかん…に身を任せていた。
「ね、感じないだろう。ボクは20点の男なんだから…」
それだけいうと、先生は左手を下着の中に入れさらに激しく動かした。
「やっぱり…。感じていないよ…」
先生はあたしの耳元にそうささやきかけた。
か、感じているの…ばれてない。
よかった…。
ばれたらなんて言訳したらいいのか…。
あたしはなくなりそうな意識の中で、
先生に感じているのがばれていないことに感謝した。
そ、それとも、こんなの感じているうちにはいらないのかなあ。
本当にしたらどうなるんだろう。
あたしは意識が飛ばないように頭の中で感覚を消そうとしながら、
いろんなことを考えた。
「両手上げて」
「ハア、ハア。ヤッ」
先生はあたしにそういって万歳の格好をさせると、するりとシャツを頭から抜き取った。
上半身ブラだけになったあたしは、
抵抗したりすることも出来ず先生の手の動きに身を任せた。
「さあ、続きだ…。例えばボクが…」
「ハア、ハアァ…。例えば先生が…」
そこまでいうと先生はあたしの口にキスをしてきた。
え…抵抗しなくちゃ。
そんな頭の声とは裏腹にあたしは自分の両手を先生の頭にまわすと
唇を受け入れてしまった。
優しい…キス
激しい…キス
甘い…キス
苦い…キス
聡のとは全然違う……キス
口づけを交わしながらあたしは意識の限界がちかいことを感じた。
あたしの口からやさしく離すと先生は
「聡くんだとするよ…。だったら聡くんの恋人の…葵くんは…」
「…聡だったら…。さ、聡の…こ…い…びとの…あたし…は…」
そこまでいうと、あたしは頭のてっぺんから足の先まで電気が走り、
くすぐったいとか気持ちいいとかを超越した全ての快感が全身を貫いていくのを感じた。
「ハアアア…。ヒィ…」
悲鳴に近いような声を上げると、
もうなにもかもがわからなくなって
今度はあたしの方から先生の頭を抱えると熱い口づけを交わした
「聡…。
愛してる…。
本当に好きだよ…
せ・ん・せ・い?」
あたしは、誰となにをしてるのとか全てのことが頭からとんでしまい。
わけがわからなくなった。
「先生、聡、
先生、愛してます。
さ、さと…せ、せん、
先生、好き…」
あたしは声を上げると、
絶頂の快楽の中に意識が沈んでいくのを感じた…。
どのくらいの時間がたっだろうか…。
「葵くん。あ・お・い・く・ん」
叫びながらあたしのほほを優しく叩く先生に起こされたあたしは
「す、すみません…。また、お、お香…に…あてられた…みたいで…す」
いいわけにならないいいわけを先生にした。
「今日のプログラムはここまでだ。
もう、わかったね。
相手はボクなのに葵くんの中の認識がボクのままだったら、全然気持ちよくないんだ。
でも聡くんに変えたとたん体は正常に反応する。
これをゆっくり考えて、今後に生かせばきっと上手くいくはずだ。
後は、聡くんとのデートとかで、今のを思い出して成り行きに身をまかせればいい。
きっと、上手くいくよ」
「……」
あたしは、ぼーとした意識の中でも先生の言葉の一つ一つを聞き逃さないよう
必死に耳を傾けた。
「じゃあ、聡くんと、上手くいくよう心から祈っているよ。葵くん」
先生はそういうと握手を求めてきた。
あたしはまだシャツを着ていないのに気付き恥ずかしくなったが、
それでも差し出された手を握って
「せ、先生…。これからも…あたしの相談にのってくださいますよね」
と聞いた。
「もちろんじゃ。なにしろ商売じゃからな。
それに、こんな綺麗なお嬢さんの相談ならワシも大歓迎じゃ」
インチキ占い師の口調であたしに返事してきたの聞くと、
あたしは嬉しさと可笑しさと愛おしさが入り交じって、
「はははっはは」
先生の目を見ながらおもわず笑ってしまった。
そうすると先生もあたしの目を見て笑い返した来た…。
そうして二人で照れたような顔をしながら、
しばらくの間見つめ合い笑い合った。
あたしが服を着て、乱れた髪を整えていると先生は
「そうだ。今日の晩ご飯どうする。
なんか、みんな葵くんのこと紹介してくれって、うるさいんだ。
是非とも参加してくれるかい。いいね」
といってきた。
「はい、是非、参加させてください。よろしくお願いします」
あたしは考えるまもなくそう答えた。
「じゃあ。遅れてるみたいだから、急ごう」
「すみません。あたしが気絶したせいで…」
「気にしない気にしない。これは商売。食事はお楽しみだから、商売優先だよ」
そんな会話をして事務所を出ると、
あたしは先生の左腕にあたしの右腕を組ませた。
「葵…く…ん」
「いいの、いいの。先生も嫌いじゃないでしょ。こういうの。
今日までのお礼と明日からのお願いです」
あたしは照れたように顔を赤らめながら先生にそういうと
わざと寄りかかるようにして、駅の居酒屋まで歩いていった。
居酒屋に入ろうとしたとき、あたしは自分の背後に人の気配を感じた。
「つ、つけられてます…? 先生」
「まさかあ。つけられることなんてないと思うよ。
心当たりないなあ。葵くんはあるのかい」
「い、いえ。あたしもないですけど例の告発サイトのこととかもあるし」
そういうと、あたしは先生の腕を離しあたりを見渡してみた。
「うーん。やっぱり気のせいかなあ。凄い視線を感じたんだけど。
何となく…知ってるような気配だったし…」
「まあまあ、葵くん。例のサイトは菜々美くんが調査中だよ。みんな、待ってる行こう」
そういって先生は居酒屋の入り口から、あたしを手招きした。
「はーい。すみません」
あたしは拭いきれない思いを抱きながらも、
先生に従い居酒屋に入っていった。
「先生、こんばんは、あなたが葵さんね」
「こ、こんばんは」
先生はみんなにあたしを紹介すると和の中にはいり乾杯をはじめた。
あたしのスカートもたいがい短いつもりだったが、こりゃあ、あたしのはロングだな。
なんなんだこの色っぽい集団は…。
30後半から20ぐらいまでか…19のあたしが一番年下ぐらいかなあ。
あたしは美由紀先輩の横に座ると一応ジュースを頼んで食事の和の中に入っていった。
さすが女の集団、先生がいるにもかかわらず酔いが回ってくると下ネタ全開になった。
「葵ちゃん。ほんと胸大きいよね。
処女でそうなんだから、男知ったら絶対取り返しのつかない体になるよ」
「いやあ、取り返しのつかないって…」
「はっはは。大きくなりすぎて、取り返しがつかなくなる前に…女の方先に知る? 葵」
美由紀先輩も、あたしにそんなことを言って絡んだりしてきた。
し、下ネタいう人と思ってなかったのに…。
居酒屋で楽しいひとときを過ごしたあと、店を出て駅に向かおうとすると
「さよなら、葵くん」
「またね、葵」
「葵さん。さようなら」
みんなが口々に挨拶をして事務所の方の道へと歩き出した。
「え、み、皆さんそっちなんですか?」
あたしは思わず、そう聞いた。
「え、まあ、まあね。じゃあね。葵」
先輩は何かを隠すように、それだけいった。
そして露出狂美女軍団と中年親父は同じ方向に帰って行った。
「二次会誘ってもらえなかったのかなあ。
先輩も冷たいな。二次会でも三次会でもとことん付き合うのに…」
あたしはそれだけいうと、切符を買って電車に乗り込んだ。
つけられてる…?
駅のホームから感じていた気配を電車の中でもあたしは感じた。
やっぱり、何かにあたしつけられてるかもしれない。
だから、二次会に連れて行ってくれたらよかったのに…。
怖くなって隣の車両に移ったあたしはそれ以上前の車両を見ることも出来ずに、
空いている電車のドアの前に立ちながら、
早く自分の駅に着いてくれることを祈っていた。
あたしは駅に着くとすぐに飛び出し、走りながら改札を抜けたその時
「葵!」
誰かが大きな声であたしを呼ぶと、いきなりあたしの手を掴んできた。
恐怖でパニックになりながらも手を掴んだ犯人の顔見ると
怒りで顔を真っ赤にした聡がいた。
「あ…。聡…」
腕を掴まれたまま、
あたしはなにを言っていいかもわからず、
それだけいって聡の顔を見た。
「葵。お前、まだ…あの占い師の所にいってるのか? どうなんだよ」
怒っている心を静めるかのごとく静かな声で聡はあたしに言ってきた。
「え…」
もしかして、先生とあたしを付けていたストーカーは聡なのか…。
あたしはなにも言えずにだまり続けるしかなかった。
「いいから、来いよ。葵…」
「え、え、え…」
聡はあたしの腕を引張ると駅の繁華街の裏にあるラブホ街までいき、
なにも言わずにその中の一つに入っていった。
あたしの腕を掴んだままこなれたふうに部屋を選ぶと、
そのまま選んだ部屋に向かって歩き始めた。
「ちょっ、ちょっと、止めてよ」
あたしは軽く抵抗したが、聡の物静かな怒りの前になすすべなくついて行った。
「へー、ラブホの部屋ってこうなってるんだ。
聡、高校時代はやっぱりこんな所でデートしてたの?
入るとき慣れてたようだったけど」
部屋にはいるとジャッケトをクローゼットに釣りながら
あたしは冷静さを装って聡に話しかけた。
「葵、これ見てみろよ…」
聡はソファーに座っている、あたしに携帯電話を投げつけてきた。
「………」
携帯電話をみたあたしは声を失った。
あたしと先生のキスシーン、
それも…あたしが先生の顔を抱えてリードしているようにしか見えない…。
震える手で、次にのボタンを押すと…
あたしと先生が仲良く腕を組みながら暗い夜道を歩いているシーンが写っていた。
これは、ほんの数時間前の写真だよね…やっぱり…。
「聡…もしかして、後付けてたの…?」
「うるせー。チェーンメールで知らない奴から送られてきたんだよ。
お前、最近なにやってたんだよ。
コンビニに今日行ったけど、風邪なんか全然流行してないって、
俺に黙ってずっとどこにいてたんだよ。
あのインチキ占いか…」
「これ、よく見るとあたしじゃない…」
「今の服装、鏡で見てみろ」
自分を鏡で見ると、
白いYシャツにデニムのミニ…普通の子なら絶対しないような丈の…
どう見ても携帯の中の写真の女と同じ格好にしか見えない女が見えた。
「……」
あたしはなにもいえず、ただうつむいているしかなかった。
「葵。欺されているんだよ、絶対…」
半泣きの声で聡がそういいながら、あたしの唇に聡の唇を重ねてきた。
あたしは、経緯もありただ義務的に聡の唇を受入れた…。
優しくない…キス
激しいだけの…キス
甘くない…キス
苦いだけの…キス
先生のとは全然違う……キス
聡の唇があたしの唇の上で激しく動けば動くほど、
心臓の鼓動が収まっていく自分をあたしは感じていた。
「ッ…」
聡の舌があたしの口の中に入ってきた瞬間、
おもわずあたしは噛んでしまったが、
聡は一瞬声を上げ痛そうなそぶりを見せただけで、
かまわずあたしの舌に自分の舌を絡ませてきた。
「クン、クン…」
聡の舌の動きはさらに激しくなったが、
どんどん冷めていく心の中であたしは、
「例えば聡が先生だとすると…
先生の教えを受けているあたしは…
このキスが気持ちいいはず…」
そんな言葉をずっと繰り返していた。
「あ、葵…」
聡は唇をあたしから離すと、
あたしをお姫様のように抱え
ベッドまで連れて行きその上に投げた。
あたしは声を上げながら迫ってくる聡をみて、
こんなのが初体験か…ああーあ…
どんどん醒めていく自分を感じていた。
「葵…」
あたしの腰の上にのりながら、
聡は前のめりになりながらあたしにキスしようとしてきたが、
おもわずあたしは顔背けた。
「……」
聡は、なにも言わずにあたしの首筋を舐めあげた。
クッ…ぞお~、き、気持ちわるーい。
あたしは何とも言えない背筋が凍るような感覚が全身を貫いていくのを感じていた。
ただただ、あたしは必死の動きで首を舐めている聡の後頭部を、
早く終わってくれと思いつつ眺めていた。
次に聡はあたしの胸を鷲づかみにしながら揉んできた。
「痛っ…」
あまりの痛さにあたしが声を上げてしまうと、
「ごめんね…。優しくするから…」
薄らさむい声で聡が謝ってきた。
しばらく胸を揉んだ後、聡はシャツを脱がせようと裾を持ってひっぱてきたが、
あたしが両手を挙げないでいると、なにも言わずにボタンを外そうとしてきた。
袖のボタンまで外し終わると聡はあたしをおこし背中からシャツをはぎ取り、
スカートのベルト部分に手をかけると、
一気に下半身を脱がせた。
とった服をベッドの脇に投げ捨てる聡をみていると、
ベッドの隣の鏡にブラと靴下だけの間抜けな女の子の姿が目に入った…。
後ろの金具にとまどいながらもあたしのブラを外した…金具壊れてないだろうな…
聡は左手で右胸を弄りながら、右胸の乳房を吸い始めた。
痛さと気持ち悪さが同居した何とも言えない感覚に、あたしの心は恐怖した。
「痛…。ひぃー」
右手でク○ト○スを摘まれた激痛にあたしは悲鳴を上げた。
「ごめんね…」
またも聡は、謝りながら、右手であたしの股間を撫でてきた。
ぞーとした感覚と天井の鏡に見える自分の間抜けな格好に、
靴下を両足で脱ぐことでごまかしながら、
ただひたすら聡があたしの胸を舐め終わるのを待っていた。
「葵…舐めて…」
聡は自分の股間をあたしの顔の前に、近づけながらあたしにそういった。
「イヤッ…。絶対…嫌だ…。お願い…許して…」
あたしが顔を背けながら、かたくなに拒否すると、
あきらめたのか聡はあたしの両足をひらいてあたしの股間に顔を埋めてきた…。
あたしは恐怖とか気持ち悪いとかの感覚もなくなり、
ただ聡のするがままに任せた。
女の人がレイプであきらめるときとかって、こんな感覚なのかな。
最悪の初体験になりそうだ…。
あたしはどこか他人事のように、鏡の中の自分をみていた。
後ろの金具にとまどいながらもあたしのブラを外した…金具壊れてないだろうな…
聡は左手で右胸を弄りながら、右胸の乳房を吸い始めた。
痛さと気持ち悪さが同居した何とも言えない感覚に、あたしの心は恐怖した。
「痛…。ひぃー」
右手でク○ト○スを摘まれた激痛にあたしは悲鳴を上げた。
「ごめんね…」
またも聡は、謝りながら、右手であたしの股間を撫でてきた。
ぞーとした感覚と天井の鏡に見える自分の間抜けな格好に、
靴下を両足で脱ぐことでごまかしながら、
ただひたすら聡があたしの胸を舐め終わるのを待っていた。
「葵…舐めて…」
聡は自分の股間をあたしの顔の前に、近づけながらあたしにそういった。
「イヤッ…。絶対…嫌だ…。お願い…許して…」
あたしが顔を背けながら、かたくなに拒否すると、
あきらめたのか聡はあたしの両足をひらいてあたしの股間に顔を埋めてきた…。
あたしは恐怖とか気持ち悪いとかの感覚もなくなり、
ただ聡のするがままに任せた。
女の人がレイプであきらめるときとかって、こんな感覚なのかな。
最悪の初体験になりそうだ…。
あたしはどこか他人事のように、鏡の中の自分をみていた。
「くそっ」
なかなか、あたしが濡れないのにいらだったかのように聡は声を荒げると、
あたしの股間と自分のものを涎で汚くぬらしながら、
あたしの股間に先をあててきた。
はあーあ。
最後か…。
醒めていく自分の声が聞こえた瞬間、
「△○×※▼☆□」
ベッドの上に立ち上がり、股間を蹴られてうずくまっている聡を見ているあたしがいた。
「やっぱり、何か違う。聡のこと好きだけど…好きだと思うけど…。
こういうのなんか違うと思うんだ、あたしは」
そう叫ぶと、うめき声を上げている聡を無視して、
服を着てジャケット手に取ると、ホテルの部屋を飛び出した。
「……」
あたしは、人目もはばからずラブホ街を一人で泣きながら歩いていた。
「先生…」
「うん、葵くんか…。どうしたんだい?」
深夜にもかかわらず、電話の向こうの先生は優しかった。
「今…から…ご相談に…のって…いただけます?」
あたしがそういうと
「うん、みんな寝てしまっているからなあ。
そうだ、今からいう場所に来なさい。そこで相談にのろう。
そこは家が使えないとき、いつも仕事場に使っている場所だから」
そういうと先生はシティーホテルの名前と部屋番号をあたしに告げた。
「フロントで僕の名前を出せば、案内してもらえるよ」
それだけいって先生は電話を切った。
「最悪の初体験…
いや、まだだったはずだ…
最高の初体験…
もしかしたら、これから…」
あたしは心の中でそうつぶやくと、
駅前でタクシーを拾い先生に告げられたホテルまで送迎を頼んだ。
「ふーん。それで聡君から逃げてきたわけだ…」
ホテルに入ると先生はすぐにお香をつけて、
部屋の窓際にあるテーブルであたしの今日の話を聞いてくれた。
「な、なんだか…聡が怖くて…。
ていうより、だんだん聡のやってることに対して醒めてくる自分を感じたんです」
あたしは先生に顛末と自分の気持ちを包隠さず話した。
「うーん。葵くんはやっぱり潔癖なのかなあ。
そこで、上手くいけば前にも進めたかもしれないのに」
「……」
あたしは無理してまで前に進みたいわけじゃない。
そりゃあ、前に進めるに越したことはないけど…。
「とりあえず、落ち着いてから話を続けよう。シャワーを浴びてきなさい」
先生にそう即されたあたしは、バスルームに入りシャワーを浴びはじめた。
「聡…先生…聡…先生…最近のあたしなんなんだろう。
なんのために先生のとこに通っているんだろう。
あたしと聡のため…。
あたし自身のため…。
最悪の経験…最高の経験…聡とあたしの…
最悪の経験…最高の経験…あたし自身の…」
バスルームまで香ってくるお香の香りに煽られながら、
あたしはそんなことを考えていた。
シャワーの気持ちよさと眠気に意識を失いそうになりながら汗を流すと、
あたしはどうしようかと考えたが、
とりあえず下着を着けてバスローブを羽織りシャワールームからでることにした。
落ち着きを取り戻したあたしは、先生が出してくれた紅茶を飲みながら
「先生、印ってなんですか?
あたし菜々美さんに無印だっていわれたんですけど…」
あたしは全然関係のない雑談をはじめた。
「うん? ああ…。印っていうのは弟子の証みたいなもんだよ。
葵くんは、まだ弟子っていうよりお客さんだから無印っていうんだ。
まあ隠語だから、深く気にしないで」
「あたしは弟子になれますか? 先生」
「うーん。弟子になるためには、かなりの修行を覚悟しないといけないよ。
葵くん、ついてこれるかなあ」
「どうせエッチなこともあるんでしょ」
「少しはね…はははっはは」
あたしはだんだんと落ち着きがもどってくるのを感じた。
「葵くん…」
ティーカップをテーブルの上に置くと先生は急に大きな声であたしの名前を呼んだ。
「は、はい」
「よし、じゃあ聡君と上手くいくために、ここで最後の訓練をするよ。
大きく息を吸って吐いて、もう一回大きくすって、はい止めて。
意識は絶対にとばないように、正気を保って」
不意に声をかけられて、あたしは考える暇もなく先生の言葉のとおりに深呼吸をした。
だ…だめ…意識が飛びそう…。
あたしは意識が飛びそうになるのを押さえるかのように無理に大きめの目を見開いたり、
太ももを軽くつねったりして先生の次の言葉を待った。
「訓練に入る前に、聞いておくけど…。聡君は初めてなのかい」
「初めて?」
「うん、童貞かどうか」
「関係…。いえ、中二のクリスマスに一年上の先輩…それから数人以上は…って聞いています…。
あたしが知ってるだけで3人…
…たぶん本人は両手で足らないといってたからそのくらいかと…」
先生に隠し事をしても仕方がない…あたしはわかる範囲で全て答えた…。
「ふーん。凄くもててたんだ…。大学に入ってからは」
「ずっとあたしだけを見てたから…なかったって聞いています。たぶん、それも本当」
「やっぱり…」
先生は予想通りって反応をした。
「3人の中には、葵くんの友達もいたんだろ」
「はい…。ブラバンの一年上の先輩が…」
「よし、じゃあ、もう一度深呼吸だ…。意識を飛ばないように注意して…。
吸って、吐いて…大きく吸って息を止めて…」
先生に言われたとおりにすると、あたしは頭の中が真っ白になった。
「葵くんは聡君に対して嫌悪感っていうか、
先輩に対しての罪悪感や潔癖性から来る生理的嫌悪を抱いているんだ。
今まで、僕も事情を知らずにやってきたから
…葵くん自身の常識コントロールに終始したが、
対聡君としての葵くんの常識をコントロールしていかないと、
聡君とは永遠に前に進めないんだ」
「永遠に…前に…進め…ない?」
「そう、だから僕が聡君の役や…聡君を想定した恋人役でシミュレーションしたときには、
体は正常に反応するのに…いざ聡君本人になると嫌悪感が前面に出てしまう」
「前面に…」
「だから、今回はいったん聡君のことは忘れて…」
「忘れて…」
「葵くんの生理的…」
「あたしの生理的…」
「嫌悪感を取り除く」
「嫌悪感を取り除く…」
あたしは、なにも考えられなくなった中で必死に先生の言葉を復唱し続けた。
「じゃあ、最後にもう一度深呼吸だ…。吸って…吐いて…大きく吸って…止める。
さあ、頭の中が真っ白になっただろう。
そこに白いキャンパスをイメージしてごらん…」
「白い…キャンパス…」
あたしは、頭の中に白いキャンパスをイメージした。
「いつもだったら…そこに病院のロールプレイなら医者を学校なら先生を…
最愛の人をイメージするときなら聡君を描くのだろうけど
今日は白いままイメージを作らずにロールプレイするんだ」
「じゃあ、いくよ…」
「は…い…」
「例えばボクが…」
「例えば先生が…」
「葵くんの一番好きな人で…」
「あたしの一番好きな人で…」
「今日、お互いに初めてだとするよ…」
「今日…ア…アン…」
そこまでいうと先生はあたしのバスローブの上をはぎいきなりキスをしてきた。
あたしは頭が混乱しながらも先生の唇を受けると、自分の方からも積極的に返した。
さらに先生は左手でブラを上にあげ優しくあたしの胸を揉むと、
口の中に舌を入れてきた。
おいしい…唾液なんて生理的に気持ち悪いとしか思わないはずなのに…
あたしは素直においしいと感じた。
「アン、アン、イヤン…」
ホテルということもあり、あたしは気にせず声を上げてしまっていた。
「…えっ…ええっ…せ…先生…イヤーン」
先生はあたしの胸にキスをすると…優しく乳首を吸い出した。
……もうなにも考えられなくなっている自分がいた。
先生は胸にキスをしたまま、
バスローブの帯を外すとそっとあたしを抱えるように脱がしてくれた。
「……へ…へんた…い…やめて…先生…おねがい…」
先生はあたしを下着姿にするとそっと頭をあたしの股の間に沈めてきた。
「下着が汚れると明日帰るの大変だなあ」
それだけいって、先生はあたしの下着をするりと体からはぎ取った。
「ハア、ハア、ハア…。先生…あ…あたし…変な…感じ…」
それだけいってあたしは先生の頭を両手で抱えて股間から離し、
「チュッ…クッ…」
そのまま自分の方から積極的に口づけを求めていった…。
あたしは先生のズボンのベルトに手をかけズボンと下着を一気に脱がすと…
「先生…今度は…あたしが…してあげる」
先生は黙って…服を脱ぎ裸になると…ベッドに寝転がり、
あたしを軽くまわして上に持っていき、あたしの頭を抱えてキスしてきた。
「も…もう…。先生…今度は…あたしって…」
すねたようにそういって先生の手を離すと、先生の両手をあたしの両手で握りしめたまま、
あたしは頭を先生の股間の方にもっていった…。
「クン…クン…クム…クム…。男の人ってこういうの嫌いじゃないですよね。
あたしも、喜んでくれる先生を見るのは嫌いじゃないです…」
あたしがそういいながら、舌で先生のものを刺激すると先生のものはだんだん堅く大きくなっていった。
しばらく咥えたりしていると、
急に先生は握った両手を体の上の方に引き上げて、あたしの顔を自分の顔の前にもっていき
「葵…いくよ…」
それだけいった。
「うん…」
あたしは先生の一言で全てを理解し、真っ白な頭の中でただうなずいた。
先生があたしをベッド上にねかして、あたしの股の間に入っきた。
いよいよだ…一番好きな人と…一番最初をするんだ…。
あたしは期待と恐怖と嬉しさが、混じり合ったような感覚にとらわれた。
「痛っ…クッ…痛い…ぎゃっ…」
先生のものがあたしの中に入ってきたとき、
あたしはあまりの痛さに悲鳴を上げそうになった。
しかし先生がキスをしてくれると、
あたしはなんだか苦痛が和らいだような気がした。
先生がそっと腰を動かすと、あたしはあまりの痛さに涙が出てきた。
しかし、心の中のあたしはこの世の中には嬉しい苦痛ってのもあるんだ…
と素直に感動していた。
どれくらいたっただろうか…あたしは苦痛も和らいできたので
開いていた足を先生の体に絡め、先生の唇と舌の感触を楽しんだりして
先生の腰の動きに為されるがままになっていた。
「痛っ…」
急に先生の動きが速くなったので、あたしはびっくりして声を上げてしまった。
「葵…イクよ…」
先生はそれだけいうとさらに動きを速くしてきたので、
あたしは両手でぎゅっと先生を抱きしめ…絡めた足の力もさらにいれた。
「ウッ…」
先生がイッタのが、あたしにもわかった。
あたしは倒れてくる先生を抱きしめると、
なんだか離れるのがもったいない気がして、そのまま絡み合うようにしていた。
「シャワーでも浴びようか、葵…くん」
しばらくして先生はあたしを抱くように起こしながらそういった。
「は…い…。先生…」
あたしは気恥ずかしさをごまかすかのように、生真面目なふうに返事をした。
血…ってでないもんなんだ…。
汚れていないシーツを見てそう思ったが、
シャワーを浴びている途中内ももに熱い液体が流れてくるのを感じ、
床を見るとシャワーの水に混じった赤ものが確認できた。
あたしは女の子から女になった自分を理解した。
バスルームから出ると
「今日は遅いし、明日の朝帰るといい、とりあえず寝よう」
先生はそういって浴衣を着てベッドに寝転がった。
「はーい」
あたしはちょっとふざけた感じで返事をして、
備え付けの浴衣を着ると先生の横の寝転がり胸に寄り添うような体勢になった。
「おやすみなさい…先生」
「ああ…おやすみ」
疲れからか、あたしはすぐに寝入ってしまった。
「葵くん…葵くん。もうすぐ10時だよ。起きないと」
「あ、先生…おはようございます」
「ルームサービス頼んでおいたから。食べたら帰ろう」
「あ、ありがとうございます」
あえてお互い昨日の夜のことにはふれずに、朝食を食べ終わると
「僕は少し用事があるから、先に帰りなさい。タクシーを呼んで…」
「あ、いいです。いいです。電車で…あたしの方が相談者…」
「もう呼んだから、それに乗ってお帰り」
「す、すみません」
あたしは恐縮しながらも先生にお礼とさよならをいって部屋を出ると、
玄関に待たせてあるタクシーに乗って家まで帰った。
「本当に痛いんだ…」
あたしは昔友達に聞いた股ずれと同じ感覚で、
一日ぐらいは結構痛いってを思い出しながらハイツの階段を上っていた。
でも、あたしの心にはなぜだか爽やかな風が吹いていた。
「昨日はどうしていたんだよ。
一晩中駅と家の間を往復し続けて探してたのに…。
いや、それよりも昨日は本当にごめん。でも心配してたんだ」
階段を上り終わると、家の前から泣きそうな顔で聡があたしに向かって走ってきた。
「……。ずっと漫画喫茶の個室を借りてマンガ読んでた…」
あたしは心臓が止まりそうなぐらい動揺しているのを、聡に悟られぬようそういった。
「もう、駅と家の間一晩中何回往復したかわかんないよう。
でも無事でよかった…本当に無事で…」
聡は眠そうな赤い目をこすりながらあたしにそういってきた。
「あたし…昨日のことゆるしたわけじゃない」
あたしは狂ってしまいそうな衝動を隠すかのようにそういうと、
聡を無視して部屋の中に入り鍵をかけた。
「おーい。葵。ゆるしてもらえるとは思わないけど、
ゆるしてもらえるまで何日でも通うからな。
でも、お前も占い師の所、もう行くなよ。
また夕方来るから、それまでよく考えてくれ、昨日はごめん、
足も棒になりそうだからいったん帰る。おやすみ」
聡の足音を聞きながら、
「あたしは昨日なんのために先生に会いに行って、何をしたんだろう。
なんであんなことになちゃったんだ。
嫌じゃなかったけど…嬉しかったけど…どうして?」
そんなことを頭で繰り返していた。
いや、先生のやることに間違いはないはずだ。
これは、あたしとさと……あたし自身が上手くいくために必要なことなんだ。
そうだ…昨日のロールプレイの指導を受けなくては…。
そんなふうに考えたあたしは
「先生、今晩も相談お願いします。昨日…の…ホテルで…夜の10時…」
すぐに携帯で予約の電話を入れはじめた。
「で、あれから毎日聡とも会っているんですけど…。
相変わらず、躰をゆるす気になれないですしキスとかも拒絶しちゃいます」
あたしはホテルに着くとここんとこ毎日しているようにシャワーを浴び、
パンティとバスローブを羽織っただけの状態で先生と話をしていた。
「で、葵くんの気持ちはどうなんだい?」
「あたしは、聡のこと嫌いじゃないですし…。
でも、先生に抱かれて…も…平気なのに…
聡に抱かれるのが平気かっていうと…よくわかんないです」
あたしはお香のかおりにあてられながら、今の気持ちを正直に先生に答えてみた。
「最愛の人に扮したボクだったら平気なのに、
最愛の人である聡君とは平気でないかもか…」
「聡のこと…本当に好きなのかな…」
「うーん。聡君としばらく距離をおくのも手かもしれない…。
本当の自分の気持ちを確かめるため…」
そこまでいうと、先生はお香の煙を自分で大きく吸って、
いきなりあたしにキスをしてきた。
「葵…君…」
「ダ…ダメッ…先生…」
あたしは軽く抵抗したが先生はかまわずあたしの口を舌で軽く開けると、
お香の煙を口移しにあたしの口の中に入れてきた。
「アン…ダ…ダッメ…」
先生はいきなり下着に手をかけ一気に脱がすと、
優しくあたしのあそこを愛撫しはじめた。
「昨日は犬みたいに後ろ向きでしたから、今日は葵くんが上になってみようか…」
お香が頭の中まで入ってきたような気がしたあたしは意識が飛びそうになった。
「いくよ…葵くん…」
「は…い…」
まず、あたしの口で大きくしてあげて…とびそうになる意識の中で
あたしはそんなことを思いながら、自分を覚醒させた。
そのとき…
ピンポーン、ピンポーン。
部屋の呼び鈴の音が耳の中に飛び込んできた。
「すみませーん。葵の彼氏です。葵、そこにいるんでしょ。開けてください」
ドアの向こうから聡が叫んでいるのが聞こえてきたあたしは、頭の中がパニックになった。
「せ、先生、ど、どうしよう」
あたしが引きつった声で先生にそういうと
「まあ、ここは上手く誤魔化してあげるから。バスルームで服を着ておきなさい」
先生が冷静な声でそういうので、あたしはバスルームに逃げるように駆け込んだ。
「葵…ここに来ていますよね」
「ああ、今から占いをしようと思っていたところじゃ。先にシャワーを浴びてもらっとる」
あたしは、バスルームで服を着ながら先生と聡の会話をドキドキしながら聞いていた。
「シャ、シャワーって、何をする気だ」
聡の怒鳴り声が聞こえてきた。
「いや、占いの前に体を清めてもらうだけじゃ。何かあると思っておるのか? おぬし」
し…下着がない…。そうだ、さっき部屋で脱がされたんだ…。
見つかったらどうしよう…。
しかたなしに、あたしはスカートの中は下着なしでいることにした。
「占いだと…。何もないなら…この写真…。あ、あれデータがない…」
「ははは、この携帯はウイルスに感染しておるようじゃな。データが全て消えておる。
ワシもようわからんが、携帯でも悪戯メールをダウンロードするとウイルスに感染することもあるのじゃろ。
とりあえず、なんの写真だったのじゃ」
「そ、それは、お前と…葵が…」
「ワシと葵くんがどうしたのじゃ?」
「も、もういいです。とりあえず、葵をつれて帰ります」
「わかった。わかった。おーい、葵くん」
先生がそういうので、あたしは恐々ながらも脱衣室から出て行った。
「はい…」
「葵…帰るぞ」
「なんで…」
あたしが聡に何かを言おうとすると先生が
「葵くん、今日のところは帰るのじゃ。
また何かあれば連絡しておいで、タクシーを呼んでおこう」
そういった。
「わ、わかりました。今日は、もう帰ります」
「じゃあ、もう二度と葵に近づかないでください」
聡はあたしの腕を強引に引張って部屋から出て行った。
「ちょ、ちょっと。した…ぎ…」
「どうした?」
あたしは顔を真っ赤にしながら、なにもいえなくなり聡に従った。
「もう行くなって言ったのに、どうして行ったんだ?」
帰りのタクシーの中で聡があたしにそういってきた。
「…」
「どうしてなんだよ?」
「占い。行ってただけ…」
「シャワーは?」
「占いの前はいつも…」
「ほんとかよ…」
「だいたい、どうしてあそこで占いしてるってわかったのよ?」
「後つけてた」
「ずっと、家の前で張ってたの?」
「いや。どうでもいいだろ、そんなこと」
「…」
「…」
そこから何も会話のないまま、あたしの家の前についたのであたしはタクシーを降りた。
「じゃあ、また」
「…」
無言でタクシーを見送るとあたしは自分の部屋に帰った。
「やっぱり…」
部屋に帰ったあたしは、聡のくれたものを一品ずつ調べてみた。
するとその中の一つから盗聴器が出てきた。
「でも、聡の家から聞こえるはず無いから…。やっぱりこの付近にいるのね…」
あたしは心の中でそうつぶやいた。
「あー、下着忘れた。取りに行かないと…」
あたしは盗聴器に聞こえるよう大げさに叫ぶと、
部屋の電気を消しドアを大きな音がなるように開けて閉めた。
…15分後。
「もう聡、ホテルに向かったかな」
あたしは小声でそういい、部屋から出てタクシーを呼んだ。
タクシーに乗ると、あたしはすぐに先生に電話をかけた。
「先生、今、聡そっちに向かっています。
先生の家で会いたいので、すぐにその部屋を出て家に帰ってください」
あたしが、そういうと先生は
「わかった。ここを出て家に帰るとするよ。で、下着を忘れているようじゃが…」
「もう、先生にあげます。じゃあ、一時間後先生の家で…」
あたしは恥ずかしいのをばれないように軽口で返した。
先生の家に着くと、先生はまだだったが美由紀先輩がネグリジェで出迎えてくれた。
「せ、先輩。こ、ここに泊っているんですか?」
おどろいた、あたしがそう聞くと
「うん。そうだよ。あたしだけじゃなしに、弟子の子はみんなここに住んでいるよ」
こともなげにそう答えた。
「な、何人ですか?」
「9人かな…」
そんな会話をしていると、先生を乗せたタクシーが到着した。
そして、あたしと先生は応接室に入っていった。
「弟子の人たちって、みんなここに住んでいるんですか?」
「うーん。そうだよ、こう見えても隣もうちの家だからね。
まあ、なんとか一人一部屋ぐらいはある。
後、一部屋ぐらい余っているかな」
「せ、先生は?」
「仕事のあるときは、昨日みたいにホテルに泊るし。
ないときは、適当な子の部屋に泊めてもらう」
「え…」
「まあ、それはそれで、どうしたんだい?」
「はい…」
あたしは盗聴器のこと家の付近で見張られていたことなんかを、先生に話した。
「で、先生。先生の言うとおり、聡と距離をおこうと思うんですけど…。
別れたいっていったら、大丈夫かな…」
「たぶん…。無理だろうなあ。話を聞く限り…ストーカー」
「ストーカー? まさか」
あたしは、先生の話を遮ってそういった。
だんだんお香のにおいが部屋に充満しはじめると、
あたしは眠気もあり思考が落ちそうになる自分を意識した。
「そう、ストーカー」
「ストーカー」
あたしは、先生の言葉を受入れていった。
「じゃあ、あたしはどうしたらいいんです?」
「ストーカーから逃げないと」
「ストーカーから逃げる?」
「他の男友達に新恋人のふりをしてもらうとか」
「だったら、先生、恋人のふりしてください」
あたしは、顔を真っ赤にしながらそういった。
「ボクはだめだな、聡君に信じてもらえない」
「でも、あたしは先生がいいんです。
ロールプレイでも慣れていますし…お願いします…
恋人のふりをしてください。
いや、もう恋人になって下さい」
あたしは何かにとりつかれたように、先生に訴えかけ続けた。
「いや、やっぱり無理だよ。
もう、訓練も終わりにしようか…そうすれば聡君も落ち着くかもしれない」
「いや、いやですよ。もう終わりだなんて…」
…そんな言い合いがしばらく続いた後、
「だったら…弟子にしてください」
あたしは、不意にそんな言葉を先生にかけた。
「弟子?」
「そう、弟子にしてください。
この間の飲み会に呼んでいただいたのも、弟子の素質があるからですよね」
あたしは、なんとか先生とのことを続けたい一心から必死になって哀願した。
「弟子の修行は厳しいし、一度弟子入りしたら後戻りできない」
「かまいません。
だいたい、先生にはあたしの初めてを捧げたのだから…
今度は先生があたしの頼みを聞く番です。
この一週間エッチな訓練にも耐えたのだから、修行にも耐えられるはずです」
あたしは興奮しながらそう続けた。
「わかった、わかった。本当に弟子になるきかい」
「はい、お願いします。先生に訓練の中で抱かれてから…これはきっと運命なんです」
あたしは真剣な目でそういった。
そう、あたしは弟子になりたいはず。
弟子に…。
「じゃあ、弟子入りの儀式だ…」
先生はそういうと、お香の量を数倍に増やし目を開けるのもきついくらいの煙の量にした。
「ちょっと準備するから…。絶対意識を飛ばさないように深呼吸していて」
先生はそう告げると、部屋から出て行った。
「すー、はー、すー、はー。咳き込むと思っていたのにそうでもないな」
もうろうとする意識の中で、
あたしは先生に言われたように覚醒しながら深呼吸を続けた。
「さあ、準備できたぞ」
そういうと先生は、裸の菜々美さんと美由紀先輩を引き連れて部屋に入ってきた。
「え、先輩…裸…」
あたしがそうのを無視して、先輩は赤い布であたしに目隠しした。
「……」
あたしはもうろうとする意識の中で、自分が二人の手で裸にされて行くのを感じていた。
「葵…」
目隠しだけで裸になったあたしを、先輩はベッドに押し倒した。
「ン…グッ…」
万歳の格好で両腕を先輩に握られたのを感じるのと同時に
唇に先生や聡と違う感覚、男の人の唇でない感触を感じた。
「アンッ…イッヤッ…」
あたしが首を振って抵抗すると先輩の唇がそれに合わせるように動き、
あたしの口の中に舌を入れてきた。
先輩とのキスで頭がとろけそうになっていると、急におなかのあたりに重さを感じた。
菜々美さんがあたしのおなかに馬なりにのっているようだった。
「ンッグ…クウ…」
何してるんですかと言おうとしたが、
先輩に舌を絡め取られているあたしは声にならない声を上げるしかなかった。
菜々美さんはあたしの両足の足首をとると、股を裂くように開いた。
あまりの格好の恥ずかしさに、あたしは泣きそうになりながら、
弟子入りの儀式、弟子入りの儀式、そう頭の中で繰り返した。
「先生、今回はどうします」
「前は…首筋…。美由紀君は…左の乳房の下か…。
やっぱり、当初の予定通り左内ももにしようか」
先輩…左…乳房…当初…予定…左…内もも。
なくなりそうになる意識の中でそんな単語が頭の中を占めた。
「美由紀君…舌噛まれるかもしれないよ…離して…」
「はい、先生」
そういうと先輩は唇をあたしの口から放した。
「思いっきり噛んで…」
あたしの口に布のようなものが入れられ、
そう指示されるとあたしはためらわずに布を噛みしめた。
しょっぱい…これって…あたしの下着…。
平生なら気絶してしまいそうなことだが、
今のあたしは羞恥心とかの理性のたががはずれているようだった。
「じゃあ、いくよ…」
その声が聞こえた瞬間…
「グッギャ…ウッ…ギョエエー」
あたしは左ももにあまりの激痛を感じ、
下着を噛みしめた口の中から悲鳴にも似た声を上げるとそのまま気絶した。
「葵くん」
「せ…先生」
あたしが目を覚ますと菜々美さんと美由紀先輩の姿はそこになく、先生が横に寝ていた。
「よく、耐えたね。君は今日からボクの弟子だよ…葵…」
「先生、お願いします」
お香のにおいがなくなった寝室の中で、あたしは弟子入りできたことを素直に喜んだ。
って、なんの弟子だ?…あたしは深く考えないことにした。
とりあえず、先生の弟子なんだ…。
「とりあえず、しばらくは内弟子としてここにいればいい。
君のアパートの方は菜々美君と美由紀君で片付けてくれるはずだよ。
落ち着いたら聡君とかご両親にも連絡すればいい」
「あ、ありがとうございます。先生」
あたしがキスしようとすると…。
先生はあたしを無視して立ち上がり
「葵、今まではお客さんだったから毎日相手してあげられたけど、
弟子になるとそうもいかないんだ…。
10人もいるからね。
最初は寂しいと思うけど、すぐになれるよ。
落ち着いたら、そとに働きに出たり大学に行くのもいいだろう。
詳しくは美由紀君に聞いてくれ。
この部屋は君のものだから好きに使ってくれたらいい」
それだけいって、惚けているあたしを尻目に部屋から出て行った。
「先生…」
あたしは、左ももの激痛を意識するとなぜだか急に発情したような感じになり、
狂ったようにオナニーをはじめた。
…三ヶ月後
「アン…アン…アン…。ハア、ハア。せ…先生…葵…イキそう。
イキそうです。一緒にイッテ下さい」
「そうか久しぶりだから、燃えるか。聡君とワシどっちがいい」
「ハア…ハア…フウ…。イヤーン、先生、変な質問しないで…もう…。
聡のはみたことがあるだけだけど…ハアハア…先生の方がステキ…
イキそう、お願いします…イキそうなの」
「ははっはははは…。今日はまだまだイカないぞ…それっ」
「イヤーン…」
あたしは先生のおしりとあたしの開いた足が見えるビデオを見ながら左手で股間を弄り、
右手で聡に手紙を書いていた。
「聡、三ヶ月ぶり、元気してる?
あたしはビデオを見てのとおり元気だよ。
ごめんね。聡のこと嫌いじゃなかったけど、もっと好きな人があたしの前に現れたんだ。
本当は黙って消えるつもりだったけど、
先生やうちの親に迷惑かけてるって聞いたから手紙書くことにした。
あたしは幸せだよ。
ビデオ、顔は写ってないけど声と男の人のおしりを挟んでいる足を見れば、
あんたならわかるよね。
だから、もうあたしのことは忘れて。
じゃあ、元気で…。
P.S.
うちの親もあんたに言われて、先生のとこきたみたい。
悪いけど昨日電話で、あんたのストーカー行為とレイプ未遂のこと話して
今逃げてるって言っておいた。
レイプは未遂でなく本当にあったことにしておいた。ごめんね。
でも、もううちの親は先生の所に行ってもあたしはいないし、レイプのこともあるから
あんたの話はまともに取合ってくれないと思うよ。
泣きながら訴えたりは絶対にしないで、って言っておいたからその点は安心して。
なんで、未遂じゃないことにしたかというと…
最近、生理こないんだ。
でも、先生に迷惑かけられないから
産むにしても、堕ろすにしても、あんたの子にしといた方が何かと都合がいいんだ。
迷惑はかけないから、ゆるしてね。
あと、問題連絡会のホームページ、あんたの騒ぎでつぶされるみたい…関係ないか
じゃあ、本当にさようなら」
あたしは、そこまで手紙を書くと来週の先生とのレッスンを想像して
さらに激しく左手を動かしはじめた。
喘ぎ声が聞こえる画面の向こうでは
花丸に10と書かれた入れ墨が掘ってある左モモが上下に揺れていた。
信者第20号
仮名C.K、
顔AA(信者内で1、2をあらそう)
スタイルA(腹ボテマニアには、AAA)
信者度AAA(ここまで欺されるのも珍しい、10人目のタトゥーちゃん)
エロ度AAA(処女から開発されたから、いいなり)
〈了〉
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