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カウンセリング その1

「えー、それでその彼氏はり倒して出ってたの?」
「せ、先輩声が大きい」
平日の夕方はお客さんも少ないから、いつもおしゃべりタイムだ。
今日も美由紀先輩相手に恋愛相談。
美由紀先輩とあたしは高校時代、吹奏楽部でいっしょだった。
でもあたしが1年の冬休み、
当時3年生で受験を控えた先輩は突然学校を辞めて連絡がつかなくなった。
生徒の間では、顧問の小暮先生との不倫のせいだとか、
受験ノイローゼになったとか色々噂になったっけ。
でもたしかに、夏の大会まではキラキラ輝いていて女子からも人気があった先輩(実際バレンタインのチョコは学校一って豪語してた)が、
冬休みにはいる前は激やせしてちょっと怖かった。
で、あたしも無事高校を卒業し今年から都内の大学に進学、
サークルだバイトだってことでアパートの近所のコンビニでバイトを始めたら
偶然に美由紀先輩と再会した。
再会した美由紀先輩は、元の先輩に戻っていた。
っていうより以前にも増してキラキラ輝いていたし、
なんかものすごーく色っぽくなってた。
胸が大きいことにコンプレックスを持ってたのに胸元を強調するようなシャツを着てものすごいミニスカート、
美由紀先輩だからセクシーだけど普通の女の子が着たらただの変態だよ。
当然、バイト仲間やお客さんの中にも先輩に言い寄るバカが少なくなかったけど、
みんなかるーくあしらわれていった。
あたしにも私生活のことはほとんど話したがらなかった。
当然おしゃべりタイムは、あたしのお悩み相談コーナーとなっていった。

「葵は純情っていうか、世間知らずっていうか、男の子のことわかってなさ過ぎ。
そのくらいの年のこってエッチすることしか考えてないんだから。
その気がないなら、誤解されるようなことしちゃ駄目だよ。」
「えー、でもDVDみてたら膝の上に頭乗せてくるから、よしよししてあげたら、
頭ひっくり返してまたの間に顔を埋めようとしてきたんですよ。
そりゃあおこりますよ普通。」
「ハハハハ…。一人暮らしの男の子の家で二人っきりでビデオ見てる時に、
膝枕許してくれたらOKだと思うよ、ふ・つ・う」
先輩が小馬鹿にした口調でいってきたからちょっとむっとして、
「あたしは、結婚するまでバージンでいいんです。
だいたい先輩ビデオじゃなくてDVDですよ。ふっ・つっ・うっ。」
って店内に響き渡るような声で言い返すと先輩が
「いらっしゃいませ」
え!もしかして今のお客さんに聞こえた?
真っ赤な顔で頭を上げると店にはあたしと先輩以外誰もいなかった。
「もう、先輩っ!」
怒りとあきれが混じり合ったような顔で先輩をにらむと
「さ、仕事、仕事」
と笑いながら奥に入っていった。

あたしとあたしの彼氏の聡との出会いは、
高校2年生までさかのぼる。
当時、クラスの女子の間で一番人気だったのが聡
剣道部次期主将であり春の大会では県ベスト4、
後一歩で全国大会ってとこまでいった。
見た目はジャニタレ風、
頭は悪かったがこれで人気が出ない方がどうかしている。
あたしはっていうと、そこそこ男の子にはもてたと思う、思いたい。
ラブレターなるものも何通かもらった。
メールアドレスも頻繁に聞かれたが返事がめんどいので返さないでいた。
当時はクラブ一筋っていうか男子に興味がなかった。
友達には、ちょっと潔癖性なんじゃないってよく言われたっけ。
実際小学校6年生の時に、お父さんのベットの下からイヤラシイ写真集を見つけて以来、
それがちょっとトラウマになって男の子を避けるようになってた気がする。
友達としてバカやってるならいいんだけど、
ちょっとでも男女の関係の臭いがしてくるともう駄目だった。
実際、男子の間では真性のレズだから絶対落とせないって噂が流れてたらしい。
で、バレンタインデーに誰にもチョコをあげなかったらまた変な噂が流れると思って、
クラス一番人気、女子の9割まで義理でも本命でもあげていた聡にとりあえずチョコをあげた。
我ながら無難な人選だと思った。
その後、ホワイトデーにおかえしをもらったわけだが、
あたしは明らかな義理チョコにまでお返しなんてまめな奴だなーなんて思いながら、
ありがたくちょうだいした。

高3になって、どうしても東京に出たいあたしはゴールデンウィーク明けにはクラブを引退し、
死ぬほど勉強した。かなり名の通った大学でないと絶対に
うちの親は地元の大学にしとけっていうに決まってるから、必死になって勉強した。
そんなあたしを横目に聡は秋になっても
クラブの後輩を指導したりして就職活動とかもしているように見えず。
どうすんだろとか思ってた。
っていうのは嘘で他人を構っている余裕もなく、
後からそういえばって感じで思いだしただけなんだけどね。
勉強の甲斐あって、某有名私立大学に合格したあたしは、
地元の国立しとけっていう親の反対も無事にクリアーし(試験をさぼって図書館で本を読んでただけなんだけどね)
晴れて今年の4月から一人暮らしと、
東京での大学生活を勝ち取った。
入学式も終わり、クラス分けのオリエンテーションにでるために一人で席に座っていると、
後ろの席から
「これで3年連続同じクラスだよな、いや大学は4年間同じだから7年か葵」
って声が聞こえてきた。
え、って後ろを振り返るとそこに聡がいた。
「あんた、大学間違えてない?」
って思わずいってしまうと
「ひっでーなあ、こう見えてもやるときはやる男やちゅーねん。」
って変な大阪弁で返してきた。
「剣道も勉強も手抜きせず。がんばったからね。
12月からさすがに部には通ってなかったけど。」
「夏大あきらめてゴールデンウィーク明けで引退したあたしに対しての嫌みか。おい。」
って返すと、さすがに苦笑しかしてこなかった。
それでも、あたし達は高校の同級生ってこともあり、
一緒の授業を取り、一緒のサークルに入り(大学に進学したのは、剣道を辞めるためだったらしい)、
一緒に飲みに行ったりした。

でも、あたしの性格のこともありアパートの住所は教えなかったし、
聡の家に遊びに行くときも複数で行き二人きりになることを避けていた。
無意識のうちに親密になるのを避けてたような期がする。
そのころ、アルバイト先で美由紀先輩とも再会することとなった。
聡はバイトもせずに
「剣の道とラケットの道は相通じるものがある」
とかいってサークルのテニスにのめり込んでいった。
まあ、そんなこんなで大学生活を楽しんでいたのだが、
学園祭の打上げの帰り聡があたしが下りる駅で突然一緒に下りてきて
「中川さんからつきあってくれっていわれたの本当?」
って聞いてきた。
「まあ、ね」
ってあたし。
「どうするの、つきあうの?」
って聡。
あえて二人きりになることを避けてきたのに
突然二人きりになってちょっとむっとしたあたしが
「そんなこと、あんたには関係ないじゃん。だいたい、あんたの駅は四つ先だよ」
って返すと急に聡があたしの腕をつかんで
「高2のホワイトデー覚えている。」
っていってきた。いきなり腕を捕まれて心臓が口から飛び出してしまいそうなほど、
ドキドキしながらも妙に冷静に
「あー、腕時計をくれたやつね。あんたもまめね、
バイトもしてないみたいだし実家って結構な金持ちなんだったけ。」
と返した。
「僕がいくつチョコもらうか知ってる?三桁はいくんだよ。
全員に時計なんか返してたらいくら小遣いもらっていても足りるわけないじゃん。
ホリエモンでもあるまいし。
葵が好きなんだよ。」
って言いながらいきなり唇を重ねてきた。
急なことに頭が真っ白になってその後のことはよく覚えていないのだが、
聡に言わせるとあたしは彼を思いっきり突き飛ばして、
涙目で走っていったらしい。

わけがわからないままアパートに帰ると、
すぐに美由紀先輩の携帯に電話をした。
「先輩、聞いてください」
泣きながら、美由紀先輩に事情を話すと何時間もだまって話を聞いてくれた。
今考えると、電池切れするのだから充電しながら電話してくれてたんだな、きっと。
ひとしきり話して落ち着きを取り戻すと先輩が
「で、あなたはどうしたいの」
って聞いてきた。
「どうしたいって……。」
「よく休憩時間に大学生活にことを話してくれるけど、話の9割は聡くんのネタだと思うよ。」
「そうですかぁ」
自分自身意識したことがないつもりだったので、改めて先輩に言われると、
急に意識しだしてすっとんきょな受け答えしかできない自分がいた。
「もう一度、心の中の自分と会話してみて、
答えを出せば、真実の答えが出てくると思うよ。」
って先輩は言い残して電話を切った。
電話を切った後、先輩に言われたことを思い出して心の自分に問いかけてみると、
なにか心の底から
「聡が好き、大好き。きっと好き。大学で再会したときから、
ううん最初にあったときから、ずっと好きだった。」
って声が聞こえてきた気がした。いいえ、気じゃなくて本当に聞こえた。

次の日、サークルのボックスで聡に会うと向こうは気まずそうに
「ちわー」
って声をかけてきた。
あたしはドキドキする胸を押さえながら、
「聡くん、ちょ、ちょっといい」
って裏返ったこえで、サークル棟の裏庭に聡を呼び出した。
「葵、昨日は本当にごめん。中川さん格好いいから。
本当に取られるんじゃないかって考えると、自分を押さえきれなくなったんだ。」
ってまず聡が謝ってきた。
あたしに怒られると思ったようだ。
「ううん。いいの、今度はあたしの方から言うね。
聡くん、あたしとつきあってください。」
「え、本当、ほんとに本当?、どっきりじゃないの。えー」
ってもうなんかパニックになってわけがわかんないような状態で、
聡は喜びを爆発させた。
「もうわけわかんないよ、高校の入学式で葵を見て以来、
何度このシーンが夢に出てきたことか」
っていきなり私の肩を抱いてキスしようとしてきた。
今度は私の方も受け入れようと身構えると
きゅうに頭の中にお父さんの写真集の中身が浮かんできて、
無意識にイヤッって聡を突き飛ばしてしまった。
「ハハハハハ……。昨日、あんなとしたばかりだもんね。
ごめんね。もっと紳士的に、焦らずゆっくりと」
聡は、あたしにいってるのか自分に言い聞かせているのかわからないような声で、
つぶやいてた。
「ごめんね。昨日ちょっと怖かったから。いこう。」
あたしは手を差伸べて、聡をおこした。
そして、あたしたちは公認のカップルになった。
授業もサークルも一緒のあたしたちは、いつも一緒にいた。
休みの日にはデートをして、聡の家に食事を作りに行ったりもした。
冬休みに地元に帰ったときには、
帰りの電車からずっと手をつないだりして、
迎えに来てた高校時代の仲間を驚かせたりもした。
友達から
「高校時代は格好良かったのに、今はなんかかわいくなっちゃたね。」
って言われて
「聡とつきあってるからかな」
なんて答えてあきれられたりもした。
「もう、したの」
「ご想像に、お任せするわ。へへ」
とかバカな会話をしてる内に、
地元でも有名なバッカプルとして認定されてしまった。
でも本当のことを言うと、
彼に求められるとどうしてもあの写真集が頭の中にフラッシュバックして、
拒絶してしまう自分がいた。
聡もあの日の負い目があるのか、
軽く拒絶するとしつこくは求めてこなかった。

でも本当は、あたしも聡を求めていた。
膝まくらの頭を返されて怒って帰った夜も、ほんとは怒ってなかった。
でも股の間に顔がおかれたとたん。
例のフラッシュバックが頭をよぎり、
気付いていたら聡を突き飛ばしていた。
そんな自分がどうしていいかわからなくって、
聡の部屋を飛び出して夢中で自分の家に帰っていった。
その夜も、ここんとこ毎日してるように心の中の聡と会話しながら一人でした。
パジャマに着替えて布団にはいると、
最初は左手で右の胸を弄りながら、
「聡、そっちは感じる方だからやさしくして、
あーん乳首をひっぱらないで。アンッ、お願い。」
体がほってくると、右手が自然とあそこにいき、
パジャマの上からやさしく撫でるように刺激する。
「は、はじめてだから、やさしくして。
はぁ、はぁ、お願い電気消して。恥ずかしいよ」
電気は当然消えているんだけど、
心の中では電気を消さずに裸を見られれて意地悪されている自分がいた。
やがて、下着の上からそして下着の中に手を入れて、ク○トリスを刺激しながら
「そ、そこが気持ちいいの。はぁ、はぁ、あたしはあなたがはじめてなの、
お願いやさしくして、ううん荒々しくして。もうどうにでもしてぇー。」
どんどん、右手は激しくあそこを弄り、
左手は口にもってきて指を唾液でべたべたにしながら、
「あ、あたしのはじめて、あなたにあげる、好き好き好きいいいいい…」
最後は好きを何回も何百回も繰り返しながら果てた。
「一人だったら、イヤラシイこと想像しても大丈夫なのに…」
あたしは、乱れたパジャマと下着を直しながら独り言をつぶやいた。

「先輩、相談事があるんですけど、
帰りにどっかよっていきません?」
あたしは、聡とのことをおもいきって相談しようと、
美由紀先輩に声をかけた。
いつもなら、バイトが終わるとすぐに着替えて変える先輩が
「いいよ、ちょっと待ってて。帰り遅くなるから夜いらないって電話してくる」
と、更衣室の外に電話をかけに行った。
てっきり一人暮らしだと思っていたあたしは、
結婚でもしてるのかなってちょっと気になったが、
私生活を話したがらない先輩を思い出して深くは追求しないことにした。
近所のファミレスに入ると夜ご飯を食べながら
あたしは美由紀先輩に聡とのつきあってから今までのことを全部話した。
どうしようか迷ったけど、父親の写真集のこととか、
キスとかされそうになると頭に見えるフラッシュバックのこととかも包隠さず話した。
聞き終わると美由紀先輩は
「うーん、心理学のこととか、私はよくわかんないな。
私の知り合いに占い師の先生がいて、その先生に相談してみる?
占いの腕はないけど、人生相談のアドバイスは確かだって、評判だよ。」
「えー、占い師ですか。うさんくさいな。」
どうも、占いとかオカルトが昔から好きになれない私は
思わず本音を口にしてしまった。
「そんな、うさんくさいもんじゃないから。
ていのいい人生相談みたいなもんよ。
私だって小暮先生とかのことで心身ともぼろぼろの時、
博仁先生に助けてもらったんだから」
そう美由紀先輩にいわれると、
学校を辞める一月まえのボロボロの先輩が思い出され今の先輩を比べてなるほど、
その人に先輩は救われたんだって感じた。
「でも、密室で二人きりとかなんですよね。なんか、あたし怖いです。」
なおも抵抗すると、
「密室って言っても普通の部屋だし、部屋の向こうには女性のアシスタントもいるわ。
この時期は季候もいいから、窓も開けっ放しだし、
そんなテレビに出てくるような、お香とかで洗脳したりするもんじゃないって。
お金なら、初回は無料よ。
だいたい初回は話聞くだけでそれほどアドバイスしてくれるわけじゃないし。
一度、だまされたと思って会ってみたら。」
ってあたしが聞きもしないことまで、察したかのようにまくし立てた。
あたしも食事に行ったりしない先輩を無理矢理つきあわせた手前、
なんとなく断りにくく
「じゃあ、一度占ってもらいます。」
って言ってしまった。
いまだに半信半疑なんだけど。

「じゃあ、明日あがり3時よね。4時に予約入れとくから」
「ちょ、ちょっと待ってください。明日ですか?
明日は、あの日以来1週間ぶりに彼に会う約束してるんですよ。
つきあってから1週間も会わないことなんてなかったし、
断るとまた気まずくなっちゃいそうだから、
別の日にしてもらえません?」
ってあたしが言うと美由紀先輩は間髪入れず
「聡くんと仲良くしたいから、博仁先生に相談するんじゃない。
このまま会ってもぎくしゃくするだけだし、また彼が迫ってきたらどうするの。
2時間ぐらいで終わるから。夜ご飯食べようってメールしときなさい。」
ってちょっと怖い顔でまくし立ててきた。
「に、2時間も、10分くらいだと思ってました。」
「占いってのは、手相を見て明日交通事故に遭います。
血液型を聞いてあなたはおっとり型だから今の彼氏とはうまくいきます。
とかいうもんじゃないの。
博仁先生は、あなたの話をちゃんとお聞きになって、
独自の理論に基づいた方法であなたに生き方の指針を示してくださるの。
そんな1時間やそこらで終わるわけないじゃない。」
なんかだんだん先輩の口調や顔つきが怖くなってきたので、
あたしは
「わかりました。明日、博仁先生に相談します。」
って思わずいってしまった。
あたしが占い師のところに行くって言った後の先輩は機嫌もよくなり、
お酒のせいかものすごく饒舌になった。
そこで先輩はあたしに、高校2年のときの夏合宿で小暮先生に誘われて処女をあげたこと。
そこからずるずるつきあって高3の夏に妊娠してしまったこと。
親とかに問いつめられても相手の名前は絶対に言わなかったこと。
小暮先生は最後まで自分の子供であることを認めなかったこと。
心身状態がボロボロになり逃げるように、高校を中退して東京に出てきたこと。
東京で水商売をしながら生計を立てて、生ける屍状態だったこと。
そんな時に、博仁先生にあったこと。
で、それまで小暮先生も親も自分さえも憎んでいたのに、
博仁先生のおかげで全てが許せたこと。
今は気の合う仲間と一緒に住んでることなんかを話してくれた。

アパートに帰ると聡に7時に変更ってメールをして、
疲れてたのかそのまま寝入っていった。
夢の中で占い師に呪文をかけてもらうと、
嘘のように聡とエッチなことができている自分がいた。まさかねぇ。

次の日バイトが終わると先輩と占い師のところに向かっていた。
昨日はあんなこと言った物のやっぱり、
ちょっと怖くて、ちょっとうさんくさいと思った。
「ここが博仁先生のオフィスよ」
「ただの、一軒家じゃないですか?」
「まあ、まあ、本物はこうなのよ。弘法筆を選ばずって言うじゃない。」
そんな会話をしながら博仁先生のオフィス(笑)に靴を脱いで入っていくと。
受付らしい二人が居間で、
「あ、美由紀さんから聞いています。
この紙に名前、住所と電話番号を書いてそこの待合いで待ってください。
嫌なら、偽の住所と電話番号でいいですよ。
名前は美由紀さんから聞いているけど、はははは。」
ってダイニングテーブルを指しながら営業スマイルで話しかけてきた。
先輩もたいがい露出狂と疑われても仕方がないくらいセクシーな服を着ているが、
この二人も先輩に負けないぐらい露出の高い服でしかも恐ろしく美人だななんて思いながら、
本当の名前と住所を書いてダイニングテーブルの椅子に座った。

しばらくすると
「葵さん、どうぞ」
って応接間らしき部屋から男の人の声が聞こえてきた。
中にはいると、なんかリストラ食らったみたいな中年のおじさんが座っていた。
チビで禿でデブ、聡を100とすると、かわいげがある分考慮して7かな、
なんて値踏みしていると。
「どうぞ、そこにおかけください。」
ってテーブルを挟んだ椅子にあたしを促した。
椅子に座ると、いきなり
「葵さんでしたか。あなた同級生の彼氏と自分の関係で悩んでいる。
って相が顔に出てますね。」
ってかましてきた。
「美由紀先輩から聞いているんでしょ。
インチキ占い師の常套手段ですよね。」
あたしがいいかえすと、このおじさんは大きな声で笑いながら、
「いやー。さすがにこんな手じゃひっかからんか。すまんすまん。
美由紀くんから聞いていたが、ワシ好みの美人さんだ。
ぜったい先生、葵のこと好きになるって言ってたよ。
いやぁ惜しむらしくは服装がワシ好みじゃないな。」
って嫌らしそうな目で私を見てきた。
気持ちわるーいと思いながらも先輩の顔をたてないとって心の中で自分に言い聞かせた。
「受付の二人も先生の好みの服装を着させてるんですか」
って聞くと
「いやぁ、ワシは制服とか用意する金もないし仕事は私服でいいといったら
あの格好で毎日受付をしとる。」
「まさか出勤もあの服で…」
「まあ、まあ、あの二人の通勤の心配じゃなく君の悩みを占ってもらいに来たんじゃないのかい。
ワシはその辺の占い師と違って君の考えなんて手に取るようにわかるぞ。」
ってうやむやにされてしまった。
「そうだなぁ。例えばジャンケンなんかどうだろう。
ワシは君の目を見れば、次になんの手を出すかたちどころにわかる。
嘘だと思うなら試してみようか」
ってこっちの返事を待たずにいきなり肩を両手でわしづかみにして目を見つめてきた。
あまりの気持ち悪さと、怖さと、恥ずかしさで目をそらすと、
「目をそらすと、ワシの能力の証明にならん。ちゃんとワシの目を見なさい。」
って大きな声で耳元に叫んできた。
びっくってして思わずおじさんお目を見ると頭の中が真っ白になった。
あれ、あたし何するんだったけ、そうだジャンケンだ。
まさか催眠術とかじゃないよね、これって。
一分ぐらい見つめ合ってると
「よし、完璧によめたぞ。」
っておじさんがいって手をはなした。
「よーし、じゃんけんぽん。」
っておじさんがいきなり大きな声をかけてきたので思わず、
何も考えずにパーをだしてしまうと、当然おじさんはグー!。
「あ、あれー。はははは、やっぱり人の心を読んだりするのは不可能ってことが証明されたよ。
はははは、ご協力感謝、感謝。はははっは」
っておじさんが笑い出し、私も大きな声でつられて笑っていた。

「見てのとおり、君が悩みを話してくれないと、
ワシは君の心を読んだりできないからな。
もちろん占い師の看板を上げている以上、
最低限の占いを行う技術を持っているが、
それもこれも君が全てを話してくれたらなんだ。わかるね。」
笑いを辞めると、おじさんはきゅうにまじめな顔になってそう言った。
「話してもらう前に…」
「あたし、話すとも話さないとも言ってません」
ってあたしが言うと
「占いに来たんだよね。当然話さなきゃ。
まさかワシのインチキを暴きに来たんじゃないだろう。
占うつもりがないなら今日はこれで終わるがどうする」
って返してきた。
そうだあたし占いしてもらいに来てたんだ。
おじさんの風貌にだまされてたけど、
今日はあたしと聡がうまくいくようにはどうすればいいかってのを聞きに来たんだっけ。
そのためには 全て を話さなくちゃならない。
そんなことが頭で回り始めると
「話します。お願いします。」
って思わず口にしていた。
「で、話を元に戻すが。
いつもうちでは相談者にリラックスしてもらうためにお香をたきながら、
話をしてもらうんだ。
でも、最近はセクハラとかうるさくてね。
基本的には窓とドアはあっけ放しで行うが、
相談者が希望するなら窓を閉めるるがどうする。」
「相談内容が外に漏れたりしないんですか?」
「こんな一軒家で、庭は幸か不幸か雑草が生い茂ってる。
よっぽどの大きな声でも出さない限り。外にはもれんよ。」
「閉めたら、変なことするんじゃないでしょうね。」
「はははは、だから相談者に決めてもらう。
もちろん絶対に変なことするわけないが、
そうだな、おぬしに関しては閉めるのを望んだ場合
変なことをされるかもしれないってのを覚悟の上で行うってのはどうだ。
はははっは。」
「じゃあ、あけっぱなしで」
あたしも笑いながらそう答えた。
「ははははは、まあ、そうじゃろ。
ちなみに美由紀さんは今は全部閉めっぱなしで電気も消して占いをしているよ。
もちろん、変なことしてるかどうかは内緒じゃ」
「あははは、してるわけないんでしょ。」
あたしは、すっかりこのおじさんを信用してしまっていた、そう心の底から。

「悩みを話すって言っても…、何からどう話せばいいんですか?」
柑橘類系のちょっと甘酸っぱい香りのお香が焚かれた部屋で
おじさんを前にどう話し始めればいいかわからずとまどっているとおじさんが
「美由紀くんに話したように、話してくれればいいよ。
そうだなー、まず深呼吸してワシの目を見ずにあごのあたりを見てみなさい。
人の目を見ると相手の心が見えてくる気になる代りに、
自分の心も見られてしまう気がする。
まずはあごのあたりを見て、
できればワシの存在を忘れて美由紀くんに話してるように話しなさい」
て、アドバイスをくれたので、
一回のびをして深呼吸してから目線をあごのあたりに落として、
聡との出会いっていうかはじめて言葉を交わした高校2年の始業式のことから話し始めた。
高2の夏休みに水泳で聡を見て格好いいと思ったこと、
修学旅行のこと、バレンタインデーのこと……。
全てって言われても、何を話したらよくって
何が話さなくてもいいことなのかわからないから、
あたしは聡との出会いからつきあうまでのことを事細かに話した。
おじさんは一つ一つ相づちしたりしながら真剣にきいているように見えるけど、
こんな雑談みたいなのろけ話面白いのかな?
さすがプロ、ポイントだけ聞いて後は流してるんだな、きっとそうだよ。

告白された日と次日の話までするとちょっと話し疲れて
「ふぅ、」
ってため息をついてしまった。
「疲れた?ちょっと休憩するかい」
っておじさんが声をかけて来てくれたので、
「いえ、先生の方こそ退屈じゃないんですか。
悩み相談なのに、こんなのろけ話」
っていうと
「いやいや、葵くんが思っていること全て話してくれた方がいいよ。
そのほうが占い、いやアドバイスの精度も増すっていうもんじゃ。
それに、ワシに話をすることで、自分自身も再確認できることになる。
まあ、これは昨日読んだ本の受けうりだがね。はははっは。」
って言ってくれたので、少しお茶を飲んでから話を再開することにした。
あれ、お茶、暖かい。
そんなに時間たってないのかな、今何時だろ。
聡とデートもあるし時計を確認しておこう。
かばん、かばんっと、そうか受付でかばんを預けたんだ。
「あのー、今何…」、
「さ、続きを聞かせてもらおうか」
「は、はい。その日の夜、早速彼の家にご飯を作りに行って…」
まあ、お茶も冷えてなかったし大丈夫だろう。
あたしは、話を続けた。

で、いよいよ本題の悩みのところか、
どこまで話したらいいんだろう?
ていうかこのおじさんに聡との何を相談するんだろう。
聡とエッチできないことを何でこのおじさんに話さなきゃいけないんだろう。
あれぇそうだよ、おじさんに聡とエッチなことしようとすると
変な絵が頭に浮かんできて拒否してしまう、どうしましょう。
なんて恥ずかしすぎて相談できるわけないじゃん。
美由紀先輩なんで、ここで相談すればいいなんてあたしにいったんだ?
「えーと…」
あたしが、話に詰まると、
「つきあった日にキスを拒否したのは驚いたり、
前の日のことを考えて拒否したと思っていたが、
その後もキスされそうになったりすると
小さいころ見たポルノ写真の絵が頭をよぎって拒絶してしまうんじゃろ」
っておじさんがいきなり核心をついてきた。
「え、み、美由紀先輩そんなことまで、先生にはなしたんですか。
ひっどいなぁ。信じらんない。
先輩のこと信用して話したのに、ひどーい、酷すぎる、ほんとにもう」
あたしは、怒りとおじさんに知られていることの恥ずかしさで頭の中が真っ白に
顔は真っ赤になりながら、まくし立てた。
「ははは、美由紀くんには後で抗議でも何でもするがいい。
ワシには関係のないことじゃ。
でも一つだけ、美由紀くんは葵くんのことを思えばこそ話をしてくれたんじゃよ。
葵は純情だから絶対ワシには話したがらないとも言っていた。
美由紀くんもここに初めて相談に来たころは、
人のことを気にする余裕などなかったのに、いや今でも他人への関心はうすい子じゃ。
ほんとに葵くんは美由紀くんに気に入られてるんだねぇ、
いや、愛されてんだねぇー。はははは」
とおじさんが美由紀先輩のことをフォローするので、
「でもでも、せ、先輩はどこまで先生に…」
って半泣きで聞くと、
おじさんはきゅうに真剣に
「美由紀くんが、どこまで話したのかは関係ない。
だが事実、君のことを話してくれた。
今、君にとって大事なことは、
ワシに知られたことを恥ずかしがることでも、
美由紀くんが裏切ったとか騒ぐことでもない。
君が今日ここに来た目的はなんだね」
ってあたしの目を見ながらちょっと甲高いよく通る声であたしに聞いてきた。
「あたしと同級生の彼氏の恋愛相談…」
びっくとしながら、消え入るような声で答えた。
「ワシは全部知ってるかもしれないし、
何も知らないかもしれない。
でもここまできたら全部話してみないかい?
美由紀くんは誰かにものすごく相談したいのに
内容からもできないんじゃないかなともいっていた。
ここまで来たんだ、思い切って話すがいい、さあ」

おじさんに言われると、だんだんあたしも落ち着いてきて
「そうですよね。聡とのことをよくするために 全て を話すって。
話します。もう開き直っちゃいました。
小学校6年の冬休み大掃除の手伝いで両親の寝室を…」
開き直って、おじさんに 全て を話すことにした。
もうこうなったら、恥のかきすて。それは旅のか。
「で、この一週間お互い気まずく。
なんとなくメールを交換し今日会う約束をしたんです」
「へー、なるほど。で、葵くんは、聡くんとエッチしたいの。」
「え、そ、そんなんじゃなくって…。もう、先生もわかるでしょ。
インチキでも占い師なんだから」
「はははっは、インチキか。まあ、話を続けよう。
一つ質問してもいいかい。その親父さんの写真集を見つけた時点では、
すでに葵くんは女の子だったのかい。まだ、子供だったのかい?」
「ど、どういう意味ですか。セクハラですよ。」
さすがに、あきれ果ててあたしが席を立とうとすると、
おじさんは間髪入れずこうつづけた。
「いや、言いたくなければ言う必要はないよ。
確かに、プライバシーの問題だし。
二十歳そこそこのお嬢さんには、デリカシーのない質問だ。
でも星占いを知ってるかい」

「バカにしてるんですか。知ってますよ、当たり前でしょ。
ちなみに今日の朝のテレビではあたしは12位、
最悪の奴に会うから注意しましょうでしたよ。」
って椅子に座り直して答えた。
「ああいうのって、ちゃんと占うには、実は誕生日だけでなく。
生まれた時間それも出来るだけ正確にわかる方が、精度が増すんだよね。
生まれた秒まで正確にわかれば、その人の死ぬ時間、
死因まで正確に計算することが可能になるんだ。
テレビでやってるように1年を12等分して、
だいたい自分がどこに属しているかで占うことも出来るが、
それじゃあ射手座はがんこ、天秤座は公平って程度で、ただの遊びだ。
ワシが何が言いたいかわかるよね」
なんか、おじさんの話を聞いていると、
怒りも引いてきて冷静になって来る自分を感じた。
「より、正確な情報を知る方がより的確なアドバイスをおくれるってことですよね。
でも、残念でした。
その時は、まだ子供でしたよ。
思春期特有の潔癖性と生理のストレスによるトラウマの増大。
そんなのおじさんに言われなくても、
今時、中学生の本にでも書いてあることですよ。
そんなことで、相談料とってるんですかぁ」
あたしは、ちょっと小馬鹿にした口調でおじさんにまくし立てた。
「おじさんかぁ、お兄さんじゃないよな確かに。
でも、中学生になってもまだ、子供だったんだ。ちょっと平均より遅いかなぁ」
あたしの話を聞いていないかのようにおじさんは、独り言をつぶやいた。
「誰も、中学生でまだとか言ってません。勝手に決めつけないで下さい」
てあたしが返すと、おじさんはすかさず
「初潮は、小学校6年時の冬ってことだね。はははっは」って大笑いした。
もう、あたしは顔を真っ赤にしながら苦笑いするしかなかった。

「で、聡とはどうすればいいんです。アドバイスしてくださいよ。」
あたしは、恥ずかしさをごまかすためにおじさんにそう切り出した。
「うーん。ここからはちょっとまじめな話になるけどいいかな」
「どうぞ、どうぞ、そのために来たんだから」
「聡くんと仲良くなりたいのに、トラウマが原因でうまくいかないと葵くんは思ってる。
でもね、実はそうじゃないんだよ。
自分自身をコントロールするのは精神と肉体のバランスを上手くすればいいとか
よく聞くけど実はそうじゃないんだ。
うーん、今度はセクハラで訴えられたくないから聞かないけど。
精神と肉体のバランスの話をする前に、
前提として葵くんは自慰の習慣があることにして話をしよう」
「自慰?」
「そうオナニー、まあ健康な女の子なら普通してるような気がするから。
その前提で話をするね。」
あたし、美由紀先輩にそこまで話ししたっけ。
いや、まてこれは何かのブラフだ。
注意して話さないと、いやいやこの前提でだまって話を聞けば
結果的にあたしへのアドバイスになる。
いやそれだと、おじさんにオナニーの癖があのを告白してるようなもんだ。
とか、頭の中で色々考えていると、
「一般的には…」
って話を始めようとした。
「ちょっちょっと、待ってください」
って思わずあたしは、話を止めた。
「なんだい、自慰の習慣がないのかい。
それならそれで、違う話になるんだが…」
おじさんは、話を止めてそう言ってきた。
「いや、そうじゃなくって…」
ってあたしがいいあぐねていると
「わかった、わかった両方話そう。
とりあえずある場合から話するよ。いいね。」
なんかさっきまでの、じゃとっかいってた口調とは明らかに違う口調で
おじさんは話し始めた。

「一般的に精神と肉体のバランスが取れていないときに、
思いがけない行動ってのはおこしてしまうんだ。
葵くんの場合体が受け入れたくても、トラウマによって心が拒絶するか。
逆に、心が受け入れていても、体が行為を怖がって拒絶してしまうか。
どっちかだと思われることが多い。
でも、葵くんは聡くんでオナニーをしてるのだからそれは考えられない。
本当は、心も体も受け入れているのに、
フラッシュバックによって葵くん自身がそれを拒絶する。
本当は心と体ともう一つ常識、モラルそう言ったものが人を支配するんだ」
「常識、モラル?」
「そう知識と言い換えてもいい。
葵くんは何でも理論的に理解しようとしてしまう傾向がある。
だから、膝枕はOK、キスは駄目、
抱きしめられるのはいいがおしりに手を回されるのはよくない。
そういう風に自分自身で何もかもわけて考えてしまう。
大好きな彼氏の前では貞淑な自分を見せたいっていう考え方、
そういうのが良いっていう知識が、
精神や肉体あるいはその両方そう本能を支配してしまうんだ。
ダイエットとか絶対に成功するタイプだと思うよ。
その証拠に彼のいないところでは、彼をおかずにオナニーをしてしまっている」
あたしはオナニーっていうのは仮定の話ですよねって
ツッコミを入れるのも忘れて聞き入っていった。

「で、どうすればいいんです。まさか、結婚すれば解決とかじゃないですよね。先生」
「あわてない、あわてない。
じゃあ、葵くん自身の常識をただかえればいいのかっていえばそういう問題じゃない。
淫乱になったりするのは、望んでないだろう。
ボクは催眠術をかけたり、マインドコントロールしたりする技術力はないから
強制的に変化させるようなことも出来ない。
だいたい、葵くん自身がどうなりたいのかもわからない。」
「あたし自身…」
「ボクは常識のコントロールの仕方を葵くんに教えるだけだよ。
精神も肉体もコントロールできるんだ。常識を支配するのも簡単さ。」
なんかおじさんの顔が別人みたいになっていくような気がした、
なんかお医者さんか先生みたい、そうだおじさんじゃなく占いの先生だったんだ。
「時間がないから、はしょるけど、
精神や肉体あるいはその二つが融合した本能ってのは実は太古の昔から、
そう変ってきたものじゃないんだ。
でも、常識は常に変化してきた」
「変化?」
あたしは、先生 にそう聞き返した。

「ほんの150年ほど前まで、日本では夜ばいの習慣があった。
女性あるいはお嫁さんってのは村や集落共有のもので、
村の男たちは誰を抱いてもよかったし。
自分のお嫁さんも村の誰にでも抱かれた。
女性にとっては物扱いの悲しい時代だったんだね。
でも、誰ももちろん女性さえもそんな常識に疑問一つもたなかったんだ。
そうかと思えば、いまでもカトリックの原理主義が通っている地域では、
オナニーさえも罪で赤ちゃんの間にク○トリスを切り落としてしまったりする。
お嫁さんが初夜を迎える前に事故とかで死んだら、一生童貞さ」
ちょっと、あたしは股間が痛くなった。

「要するに、地域、時代、宗教その他諸々のことで常識なんて簡単に変化するのさ。
肉体の常識も一緒だよ」
えー、さわられたり弄られたりしたら感じるのは一緒じゃないの。
なんかエッチな方にしか発想のいかない自分がいる。
それを察したかのように先生が
「納得いかないみたいだね。じゃ、常識の変化について簡単な実験をしてみよう」
といってきた。
「実験?」
「いや。実験って大げさなもんじゃないよ。ごめんごめん。
葵くんはロールプレイってしってる。ドラクエとかのゲームじゃなくって」
「みんなが役になりきって、シミュレーションするってやつですよね。
コンビニでアルバイト始めるまえにさんざんやらされました。
美由紀先輩がクレーマーになったり。未成年役でエッチな本もってきたり。はは」
「だったら話が早い。ロールプレイをしながら精神と肉体の常識について考えてみよう」
「はーい」
小難しい話に退屈していたところだ。ちょっと楽しくなってきた。
「じゃあ、例えばボクが…っていったらボクはその人になりきるからね。
葵くんはボクがその人だとして応対して。
じゃあ練習ね。例えばボクがのび太くんだったら、ドラえもんの葵くんは何してくれる」
「毛が生えて、痩せて、身長が伸びる道具。後若返るにはうーん」
「はは、そうそうその調子で、出来るだけ役になりきって。
何も考えずに役になりきれたら成功だから」

「うーん、っていっても。ボクも照れ屋だから難しいな。
さっき女の子になったの質問したこと覚えている。」
「え、はい」
不意に聞かれて、すっとんきょな返事をしてしまった。
「あの時、ただのスケベそうな親父が、
好色な好奇心むき出しに聞いたと思ったから怒ったと思うんだ。
例えばボクがお医者さんで、葵くんが健康診断を受けに来た患者さんだとしよう」
「では、葵くん初潮はいつだね」
「あ、こういう状況なら抵抗ないですね」
ってあたしが答えると、先生は大きな声で
「患者は医者の質問に答える以外は、よけいな口を開かない」
って怒鳴ってきた。
思わずあたしは
「小学校6年生の時の2月、もうすぐ誕生日の12歳になる前でした」
って答えてしまった。

「正確には覚えていないのかい」
って先生が聞いてくるから、
「2月13日、次の日クラスの男子全員に配るチョコレートを作っていたら突然はじまりました。
授業で聞いていたから知っていたけど、
突然のことでパニックになり泣きながらお母さんの所に行きました。
その日の夜、赤飯たくってお母さんはいったけどバカなことしないで止めました。
級友の7割方はすでに迎えいて、ちょっと焦ってたから安心したところもありました。」
って答えた。
「ははは、正確にってのは日時のことだよ。
葵くん、当時の状況を正確にって意味じゃない。」
あたしは、口から心臓が飛び出して、顔から火が吹き出るかと思った。
「先生が、正確にっていうから…」
ほとんど半泣きになりながら抗議した。
「ごめんごめん、今のが心の常識の支配ってやつだ。続けようか」
えー、まだ続けるの。

「時間もないし、めんどくさいから。医者で続けよう。
例えばボクが婦人科の外科医として、
君はさっきの続きで定期的な癌の検診にきている患者さんとしよう。
もうエッチな質問はしないよ」
「当然です。訴えますよ。え、きゃあ、なな、何するんですか。ア、アンッ」
いきなり先生があたしの胸を両手で鷲づかみにしてきた。
「乳ガンの触診だよ。ボクが婦人科医で触診なんだから感じないだろ。
それとも葵くんは、健康診断の時いつも感じてたのかい。へへへ」
ってスケベそうな笑いをしながっらいってきた。
「ア、アンッ、はぁ、はぁ。そ、そんなわけないです。は、離してください。
イヤン、お、大声出しますよ。先生。ひぃー、ふうふう」
あたしは、自分でなく人に弄られるのって、
こんなに感じるものなんだって思いながら、手を払いのけた。

「いやー、すまんすまん。でも、どうして感じてしまったかわかるかい。」
「そんなのわかるわけないです。ほんとーに、もう今度同じことしたら、このまま帰りに警察いきますよ。ハァ。ハァ。」
ってあたしは、興奮した心臓を押さえるように胸に手を当てながら先生にいった。
「リアルじゃないからだよ。君の中の常識とさっきのボクの行為がシンクロしないんだ。
だから感じたのさ。でも、おかしいな、普通この実験すると、被験者は嫌悪感いっぱいにボクをはり倒すはずなんだけどなぁ。どうしてだろ。」
先生は意地悪そうにあたしの目を見て笑いながらそう続けてきた。
「もー、しらないです」
ってあたしはすねた口調で先生に抗議した。

「じゃあ、再開しようか。例えばボクが婦人科医として、葵くんが癌の定期検診に来た患者さんとしよう。」
「はい」
今度はちゃんとするんですよねぇ、先生。
「じゃあ、シャツを脱いで胸を診せてください。中のTシャツとブラは全部脱がずに上にずらすだけでいいですから」
「先生、何いってるんですか」
「患者は、医者に意見しない」
先生は、またあたしを怖い顔で怒鳴った。
あわててあたしはシャツのボタンをはずしてちょっととまどいながらも右手から脱いで
椅子の横のサイドテーブルにそれをおいた。
「中、キャ、キャミソール何ですけど」
てあたしが聞くと、
「肩ひもはずして下にずらしてください。
で、両手でブラを上にずらしてください」
って事務的な口調で、答えてきた。
さすが先生、なれてらっしゃる。て本物の医者じゃないぞ。
で、あたしがぎこちなくあたしがキャミソールの肩ひもをはずしてブラを出して、
ブラの両方のカップを手で掴みながらくっると、胸が見えるように返すと、
「じゃあ、触診します。大きく息を吸って、吐いて、止めて」
あたしが呼吸を止めると、慣れた手つきで両方の乳房の周りを右手で、
さーとなぞり、両乳房を2,3回ずつ軽くもむと、
「はい、いいですよ。服を着てください。」
っていってきた。あたしはブラを元に戻し、
キャミソールの肩ひもを両手に通していると、先生が
「そのまま、服を着ながらでいいから。聞いて下さいね。
どうだった。感じたりした?」
「ううん。あたしは首を振った。」
確かに、全然エッチな感じはしなかった。
「ね、婦人科医が乳ガンの触診をするのなら、乳房をマッサージされても感じないんだよ。
これが常識による肉体支配、葵くんは賢いから、もう説明いらないよね。」
「はい、先生」

「今日は、もう遅いし。このぐらいにしておこう。次回は、常識の支配についてもう少しセルフコントロールする練習をするよ」
「じ、時間」
あわててあたしは、外を見るともう真っ暗だった。
て今の実験、窓開けっ放しでやってたの、恥ずかしー。
てそれどころじゃない。
あたしは、挨拶する先生や次回の予約を聞いてくる受付のお姉さんたちをかわし、
挨拶もそこそこに先生の事務所を飛び出すしてしまった。
「11時半、先生の所に7時間半もいたのかぁ、
一緒に帰る約束してた先輩もさすがに帰ってしまったのかなあ。
声ぐらいかけても、いや、あんなとこ見られたら恥ずかしすぎるかなあ」
あたしはくらい夜道を、駅まで独り言をつぶやきながら走った。
駅について携帯の履歴をチェックすると、
7時半から15分おきに聡からのコールとメールが入っていた。
すぐに電話しないとあたしは聡に電話を使用としたが、
やっぱり気まずさとかがあってメールにした。
「聡、本当にごめん。怒られるのと言訳は明日するから、
朝10:00にサークルのボックスで待ってる。
ほんとーにごめんなさい。別に心配するような状態じゃないからね。
ごめん。明日、正座しながら怒られます。ごめん、愛してる」
ってメールを打った。
「まあ、あたしと聡のためのことなんだから」
声になるかならない声で開き直りの言訳をすると、
すぐにあたしは心の中で今日の先生との会話を復習し始めた。

「精神と肉体と常識のコントロールか……」
帰りの電車の中で、
先生に言われた台詞を思い出しながら自分なりに考えていると、
パパパッパッパー、間抜けな音楽が車内に流れた。
携帯マナーにするの忘れてた。
だいたい聡の指名した着メロって間抜けなんだよ。
あたしは、考えているのをじゃまされてたのと気恥ずかしさで、
ちょっとムっとしながら電話に出た。
「おい、葵。今日はどうしたんだよ。
明日サークルのボックスで言訳するって、
俺が誰ほど心配してたかわかってるのかよ。
昨日は昨日で突然メールで時間変更するし。
その後、電話してもでないし。
最近のおまえってどうかしてるよ。
本当に俺のこと好きなのか、なあ葵」
って電話の向こうから聡が怒鳴ってきた。
「ごめんごめん。
今日、バイトの先輩、聡に話したことあるよね美由紀先輩。
彼女に紹介された店に行くことになったの。
先輩は2時間ぐらいっていってたけど、
あたしのせいでこんな時間までかかちゃったの。
何度も電話しようと思ったけど、携帯いれた鞄を、お店に預けたから…。
ごめんごめん。何回言ったら気が済む。
だいたい、あたしもこの間のこと許したわけじゃないよ。
とりあえず、電車の中だから切るね。詳しくは明日。
後30分ぐらいで帰るから、
心配なら確認のお電話でもしたら、
でもあたしはシャワー浴びてたり寝ているときに
掛かってきた電話を無理してでる趣味はないけど。
最後に一言だけ、聡、愛してるよ。
言われないとわかんない、ばーか」
かなり頭にきてたのでそう一気にまくし立てると、
携帯を切ってドライブモードにした。

車内を見てみると、酔っぱらいのおっさん二人組がこっちを見て笑ってる。
最後の愛してるの声が大きかったのかな、恥ずかしー。
「常識のコントロール」
あたしは、心の中でそうつぶやいた。
「聡に、大声で愛してるって言うのは平気なのに、
酔っぱらいのおじさんに聞かれるのは恥ずかしい。
例えばあの二人がサボテンだとして…」
酔っぱらいのおじさん2人組を見ると。
こちらにウインクなんかしながら合図してきた。
気持ちわるーい。
やっぱり、付け焼き刃じゃ出来ないか。
て、今日したことロールプレイでそんなんじゃないし。
とりあえず寝たふりして、駅に着いたら全力で帰ろう。
あたしは電車が駅に到着するやいなや、
全力で電車を降り走って家に帰った。
帰りながら
「例えばあの二人はサボテン、サボテン」
って呪文のように唱えていた。
家について、時計を見るともう12時半をまわっていた。
あたしはシャワーだけ浴びると今日のことを思い出すまもなく寝ていった。

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